...他所行(よそゆき)の衣服を着たお吉が勝手口から入つて来たので...
石川啄木 「天鵞絨」
...学校を出てから阿弗利加へ探険に行ったりした男だが、平常の所行も、やにわに日本刀を引抜いて振り廻して見せるというふうだったし、酔うとまた酒癖が悪かった...
大鹿卓 「金山※[#「插」でつくりの縦棒が下に突き抜けている、第4水準2-13-28]話」
...その所行は実際団体のためには有害に相違ない...
丘浅次郎 「進化論と衛生」
...人民提出の請願書を遮りて強て事實を蔽はんとする等立憲治下にあるまじき所行を專にし...
田中正造 「公益に有害の鑛業を停止せざる儀に付質問書」
...けれどもまだ自分で余所行(よそゆき)の着物を拵えるというほどの分別(ふんべつ)は出なかったのです...
夏目漱石 「こころ」
...乙に気取つた他所行きの風流気を出し...
萩原朔太郎 「小説家の俳句」
...その所行は残忍であろうも...
久生十蘭 「湖畔」
...その大胆不敵な所行に呆れ果てて棒立ちになつてゐる村長の方へ向きなほつて...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...人の所行を非と認めるから云うもので...
二葉亭四迷 「浮雲」
...立派な着物も他所行きの服も...
北條民雄 「続重病室日誌」
...刑務所行きにでもなったら……」「それも覚悟の上です...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...父は刑務所行きです...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「くちなしの花」
...血筋のつゞいた男女の所行を目に觸れ耳に觸れるのが...
正宗白鳥 「母と子」
...「あれがたつた一枚の他所行(よそいき)だつたが...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...余所行(よそゆき)の時に結いに往けと云って...
森鴎外 「雁」
...是を閑人(ひまじん)の所行のごとく看(み)られることは...
柳田国男 「木綿以前の事」
...他所行きの着物を着た母が腰帯のまま二階へ来た...
横光利一 「父」
...矢代の質問の意味を感じて他所行きの顔になるのだった...
横光利一 「旅愁」
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