...八月になってから雨天や曇天がしばらく続いて涼み台も片隅の戸袋に立てかけられたままに幾日も経った...
寺田寅彦 「小さな出来事」
...下の戸袋のなかへしまいこんでおいたものは...
徳田秋声 「挿話」
...戸袋(とぶくろ)...
永井荷風 「江戸芸術論」
...藁葺の極々粗末な作りやうで右手の戸袋によつて駄菓子のやうなものがガラス箱に入れて置いてある...
長塚節 「竹の里人〔三〕」
...ウハキはハミガキウハバミはウロコ太陽が落ちて太陽の世界が始つたテツポーは戸袋ヒヨータンはキンチヤク太陽が上つて夜の世界が始つたオハグロは妖怪下痢はトブクロレイメイと日暮が直径を描いてダダの世界が始つた(それを釈迦が眺めてそれをキリストが感心する)...
中原中也 「ダダ音楽の歌詞」
...戸袋を五尺離れて...
夏目漱石 「虞美人草」
...戸袋の後ろに取付けた段々を幾つか昇って...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...戸袋の蔭(かげ)から...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「土蔵の裏とか戸袋の蔭には...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...此間二階の戸袋に射込まれたという...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...二階の主人の奧部屋の戸袋へ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...恐らく二階の戸袋に矢文を射込むために...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...入口の戸袋の蔭に隱れて居た猪之助が...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...戸袋の側の雨戸を...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...戸袋に当つて搖れるのがやむと...
水野仙子 「散歩」
...戸袋のところへ走って行った...
宮本百合子 「からたち」
...戸袋の脇に誰かが厄病除にぶら下げたにんにくから延び出した青い芽...
横瀬夜雨 「春」
...「何ですか、お父っさん」お登利が、後ろに立つと、「何でもいい、あッちへ行ってろ!」と、叱りとばして、今度は、引き出した戸を、二枚とも外して、戸袋の奥へ、手を伸ばしたり、覗き込んだりした...
吉川英治 「雲霧閻魔帳」
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