...三千七百四十二人の女に戯れ……世之助 こいつはちと手きびしいな...
芥川龍之介 「世之助の話」
...空には太陽と月のじれったい戯れがあるどうして此のわなの中からはい上ろうどうして此の荒縄を断ち切ろうどうして此の肉と心とのさかいを解易(やさし)く区別出来よう...
土谷麓 「呪咀」
...戯れに銀子の松次を寝かしておいて吭(のど)を締め...
徳田秋声 「縮図」
...しかしその戯れに...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...くだらない化粧に凝り読者と戯れていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...音色のよい言葉、響きのよい文句、空虚の中でぶつかり合う諸観念の金属性な軋(きし)り、機知と戯れ、肉感の纏綿(てんめん)してる頭脳、理屈っぽい感覚...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...今の世に何人(なんびと)の戯れぞ...
永井荷風 「散柳窓夕栄」
...彼の買つたものは何人かの戯れに...
永井荷風 「来訪者」
......
長塚節 「長塚節歌集 上」
...敢てこれに戯れながら...
菱山修三 「再びこの人を見よ」
...戯れ――そんな風にのみとつて...
牧野信一 「小川の流れ」
...」などと戯れながら...
牧野信一 「南風譜」
...ひそ/\と「エミさん」に戯れてゐた...
牧野信一 「街角」
...柳に翡翠といふのを題にして戯れに俳句十首を作つて見た...
正岡子規 「病牀六尺」
...しかるにその子孫戯れに狼の糞を打ち出せと求めた故...
南方熊楠 「十二支考」
...こんなたわいもない戯れごとまでが...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...白々と戯れる雪の斑(ふ)が...
吉川英治 「私本太平記」
...対陣の場合など、よく敵が陣地を離れて、野糞しているのを見つけると、戯れ半分にも、「あいつを射止めてやろう」などという気が起るもので、そういう経験は藤吉郎も持っているから、青空ばかり眺めて、恍惚ともしていられなかった...
吉川英治 「新書太閤記」
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