...截然(せつぜん)としてその委託を謝絶するほどの勇気もなかった...
高浜虚子 「子規居士と余」
...截然として謝絶することが出来たらその上(うえ)越(こ)すことはなかったのであるが...
高浜虚子 「子規居士と余」
...昨日と今日との間には截然として一線が劃された...
種田山頭火 「其中日記」
...これが百年前の物理学と今の物理学との間に截然(せつぜん)たる区別の目標を与えるのである...
寺田寅彦 「ルクレチウスと科学」
...そしてこの截然たる敵味方の区別が...
豊島与志雄 「性格を求む」
...後世の筆を執(と)って文壇に立つものも截然(せつぜん)とどっちかに片づけなければならんかのごとき心持がしますからして...
夏目漱石 「創作家の態度」
...しかし二者を截然(せつぜん)区別のあるごとく論じているのが欠点かと思われます...
夏目漱石 「創作家の態度」
...だからこの三作用を截然(せつぜん)と区別するのは全く便宜上(べんぎじょう)の抽象である...
夏目漱石 「文芸の哲学的基礎」
...その大議論のあとを拝聴しよう」「今の人の自覚心と云うのは自己と他人の間に截然(せつぜん)たる利害の鴻溝(こうこう)があると云う事を知り過ぎていると云う事だ...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
......
仁科芳雄 「NIELS BOHR」
...右の肩のあたりに截然(せつぜん)とせまった剣気...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...新しいものを仕立てる裁縫師との截然たる懸隔をその伎倆に示したものと...
ニコライ・ゴーゴリ 平井肇訳 「外套」
...幾分賢し気に逆用して事にあたつて見るならば案外截然と慣例的なる化物を退治出来るのではなからうか...
牧野信一 「浪曼的時評」
...その間に截然(せつぜん)たる相違点が在って...
牧野富太郎 「植物記」
...素朴實在論から我々を出來る限り截然と區別するためである...
三木清 「唯物史観と現代の意識」
...何れも截然とした特色を持つ個々の性格として躍動してゐるのは敬服に値(あたひ)する...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...四種の階級が截然(せつぜん)としておったかのごとく...
柳田国男 「家の話」
...宗教的情緒の領域と叙情詩の領域とが截然区別されるということは別に不思議なことではない...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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