...少しも僕の顔を見ずに殆ど虎の唸るやうに僕の話を截(き)り離した...
芥川龍之介 「歯車」
...先づ刀もて截(き)り碎き...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...それを三つか四つに截つてしまふでせう...
スティーヴンスン 佐藤緑葉訳 「若い僧侶の話」
...截然(せつぜん)としてその委託を謝絶するほどの勇気もなかった...
高浜虚子 「子規居士と余」
...これは明らかに強風のために途上の木竹片あるいは砂粒のごときものが高速度で衝突するために皮膚が截断(せつだん)されるのである...
寺田寅彦 「化け物の進化」
...私はこの混乱を石原氏のように頭っから截断して了わないで...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...之を勝手に截断しようとする...
戸坂潤 「哲学の現代的意義」
...第一編 歴史の数ページ一善(よ)き截断(さいだん)一八三一年と一八三二年とは...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...ぷつりと截(き)って長い橋を西から東へ懸(か)ける...
夏目漱石 「虞美人草」
...後世の筆を執(と)って文壇に立つものも截然(せつぜん)とどっちかに片づけなければならんかのごとき心持がしますからして...
夏目漱石 「創作家の態度」
...村松氏は直截に、しかも一種の誇りをさへもつて、芸術、従つてその一部である文学にアプリオリテートを認められ、それを高唱される...
平林初之輔 「文学の本質について(二)」
...学名のうえでは截然と二種だが...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...截口の曲線も問題になる...
三上義夫 「文化史上より見たる日本の数学」
...その外に梅の糸といって上品なお菓子がございますがそれは豊後梅(ぶんごうめ)の青いのを大根や里芋の繊(せん)のように極く細(こまか)い繊に截(き)って塩漬にして圧(おし)を置いて食べる時水で塩出しをして砂糖をかけてお吸物の実にしてもいいのです...
村井弦斎 「食道楽」
...お餅を截(き)る時庖丁(ほうちょう)へ截口(きりぐち)が粘着(くっつ)いて困りますが好(よ)い法はありませんか」お登和「大きな大根を側へ置いて先ず庖丁でザクリと截ってはお餅を截りまた大根を截ってお餅を截るとお餅が粘着きません」妻君「それは好い事を伺(うかが)いました...
村井弦斎 「食道楽」
...脱疽(だっそ)のために脚を截(き)った三世田之助(たのすけ)の父である...
森鴎外 「渋江抽斎」
...この様な形式でこの様な鮮かさで截断するかも分らない...
横光利一 「悲しめる顔」
...文學書としては眞率直截の書き方で...
和田萬吉 「父兄の方々に」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??