...刺戟物ヤ塩辛(しおから)イモノモイケマセンナ...
谷崎潤一郎 「鍵」
...次々に新しい異性を求めては奇異な刺戟と醜悪な悪戯とを貪(むさぼ)って行った物語は...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...刺戟の乏しい退屈なものになったかも知れない...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...老人は強い刺戟を慎むべし...
種田山頭火 「其中日記」
...妻の鋭くなつた眼光は却て私の心を強く刺戟しました...
長塚節 「教師」
...勘次(かんじ)は小屋(こや)で卯平(うへい)が鹽鮭(しほざけ)を燒(や)く臭(にほひ)を嗅(か)いでは一種(しゆ)の刺戟(しげき)を感(かん)ずると共(とも)に卯平(うへい)を嫉(にく)むやうな不快(ふくわい)の念(ねん)がどうかすると遂(つひ)起(おこ)つた...
長塚節 「土」
...多彩(たさい)で刺戟的ではなかつたでせう...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...家鳴り鳴動するやうに耳を刺戟し...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...これは農業に対する最も有力な不断の刺戟となるべきことは...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...咳の刺戟を鎮めるために...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トリスタン」
...私はそれに空想を刺戟(しげき)せられた...
森鴎外 「大塩平八郎」
...いつになく博士の目を刺戟した...
森鴎外 「魔睡」
...単に甚しき渇(かつ)の刺戟に依って辛(かろ)うじて夢中遊行を続行しおるが如き状態なるべきを以て...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...彼は自分の顏がさう云ふ不貞な種類の女の欲情を刺戟し易いのだと思ふ自分の顏も厭になつた...
横光利一 「悲しみの代價」
...ともにこれも方天戟の使い手であり...
吉川英治 「新・水滸伝」
...ただ肉感的な刺戟のみを受けるという事実があって初めて禁止の理由が成立する...
和辻哲郎 「蝸牛の角」
...しかし礼拝の気分を刺戟するような建築物を持たなかったシナ人が...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
...同じことはまたシャビエルの渡来に刺戟されて多数の日本人がマラッカに渡ったことにも見られる...
和辻哲郎 「鎖国」
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