...脇の細道の方から戛々(かつかつ)と音をさせて何か来る者がある...
関根黙庵 「枯尾花」
...其石は丁度我等の頭の上の瓦に当つて戛(かつ)と鳴つたと思ふと屋根を転げる音がして庭に落ちる...
高浜虚子 「発行所の庭木」
...病みさらぼへたこの肉身を湿りたるわくら葉に横たへようわがまはりにはすくすくと節の間(ま)長き竹が生え冬の夜の黒い疾い風ゆゑに茎は戛々の音を立てる節の間長き竹の茎は我が頭上に黒々と天蓋を捧げ網目なすそのひと葉ひと葉は夜半の白い霜を帯びいとも鋭い葉先をさし延べわが力ない心臓の方(かた)をゆびさす...
富永太郎 「横臥合掌」
...戛然(かつぜん)として空中に噛み合ったと見るや...
野村胡堂 「天保の飛行術」
...――戛々(かつ/\)と鳴る蹄の音を...
牧野信一 「鱗雲」
...アジロ通ひのガタ馬車が円かなラッパの音を撒きちらしながら戛々(かつ/\)と走つてゐた麗らかな夏の朝であつた...
牧野信一 「環魚洞風景」
...戛々(かつかつ)と...
吉川英治 「上杉謙信」
...戛々(かつかつ)と...
吉川英治 「三国志」
...深夜を戛々(かつかつ)と急いでくる騎馬の一隊がある...
吉川英治 「三国志」
...戛(かつ)、戛、戛――人馬の影が黒く黒く...
吉川英治 「三国志」
...たちまち剣鳴(けんめい)一戛(かつ)...
吉川英治 「三国志」
...戛々(かつかつ)...
吉川英治 「三国志」
...戛々(かつかつ)と...
吉川英治 「私本太平記」
...深夜の町を戛々(かつかつ)と行く...
吉川英治 「私本太平記」
...戛々(かつかつ)と具足のひびきと十余名の跫音(あしおと)が一つになる...
吉川英治 「新書太閤記」
...――戛(か)つと五...
吉川英治 「新書太閤記」
...戛(かっ)! 叩くように柄(つか)を握ったかと思うと...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...彼が曳き込む駒のひづめが戛々(かつかつ)と邸内へひびくと...
吉川英治 「宮本武蔵」
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