...のみならずそれ等の事件にからまる親戚同志の感情上の問題は東京に生まれた人々以外に通じ悪(にく)いこだわりを生じ勝ちだった...
芥川龍之介 「冬」
...その翌日、結婚菓子を分配して、親戚、朋友の家に送呈するを例とすという...
井上円了 「欧米各国 政教日記」
...町の親戚や知人の所へ持っていっておいてきたものです...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...而戚々焉生ズル上二戒懼之心ヲ一者哉...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...役人を親戚(みうち)に有(も)たないやうに...
薄田泣菫 「茶話」
...親戚朋友がその不思議を聞き伝えて...
田中貢太郎 「蓮香」
...杉崎先生の御親戚(しんせき)が会社の重役をしておられるので...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...いつか田舎(いなか)から出て来た親戚(しんせき)の老婦人を帝劇へ案内して菊五郎(きくごろう)と三津五郎(みつごろう)の舞踊を見せた時に...
寺田寅彦 「丸善と三越」
...親戚たちの挨拶が長く続いた...
徳田秋声 「足迹」
...勘次(かんじ)はどうも卯平(うへい)が厭(いや)で且(か)つ怖(おそ)ろしくつて仕(し)やうがないので少(すこ)し身體(からだ)が恢復(くわいふく)しかけると皆(みんな)が田(た)へ出(で)た後(あと)でそつと拔(ぬ)けて村(むら)の中(うち)の姻戚(みより)の處(ところ)へ行(い)つて板藏(いたぐら)の二階(かい)へ隱(かく)れて寢(ね)て居(ゐ)た...
長塚節 「土」
...すべての親戚と僕との間に...
原民喜 「鎮魂歌」
...時々親戚や知人を此処へ招いたものです」と話しながら...
堀口九萬一 「フランソア・コッペ訪問記」
...親戚の經營してゐる海水茶屋へ手傳ひにやつてゐたが...
正宗白鳥 「玉の輿」
...あのかなり複雜した親戚關係の人達に圍繞されて...
水野仙子 「響」
...兄の最後の数語は我等一族の休戚(きうせき)のために思を労したものであつた...
ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 森林太郎訳 「祭日」
...眞志屋の親戚であつたことが...
森鴎外 「壽阿彌の手紙」
...およそ親戚たちのどの家にもそれぞれに来るべき新時代の余波は何らかの形で及んでいたが...
横光利一 「旅愁」
...光栄ある貴家と姻戚(いんせき)の縁をむすんで...
吉川英治 「三国志」
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