...我慾から離れたる生活を...
W・S・モーゼス William Stainton Moses 浅野和三郎訳 「霊訓」
...ドン・ホアンの美は彼が我慾を追ふ態度の狂熱と奔放と憂鬱とにある...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...徒らに我慾の姿に憧憬(あこが)れて...
石川三四郎 「土民生活」
...我慾の強いものだと仰しゃるかも知れませんが...
オイレンベルク Herbert Eulenberg 森鴎外訳 「女の決闘」
......
林不忘 「安重根」
...他の見えざる我慾凡俗の衆生(しゅじょう)に向って語るのだか...
中里介山 「大菩薩峠」
...さう云(ゆ)つちや我慾(がよく)の樣(やう)だがおんなじもんなら軟(やつ)けえ言辭(ことば)でも掛(か)けてくれる嫁(よめ)でなくつちやねえ...
長塚節 「土」
...何も彼も掌に貯めこんでしまふ我慾さもうかゞへた...
林芙美子 「旅人」
...我慾なる狭隘な原則は存在せず...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...我慾を張らんとし...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...就(つ)きましては、彼の道場の近所に、新しく武道指南の標札が掲げたく、御持(おもち)地所を賜わらば辱(かたじ)けない仕合せでござりまする」「うむ、それも面白かろう――」と、三斎は肯首(うな)ずいて、「世間では、とかくこの三斎を、権勢家の、我慾者と、善(よ)からぬ噂を立て、不平不逞の浪人共、物の解らぬ直参旗本の尻押しで、ともすればわしの身に、危害を加えようとする企みもある由、――なに、彼等が、蠢動(しゅんどう)いたせばとて、びくびくいたす程の、小さな胆も持ち合せぬが、伜どもも、何かと、心痛し、身辺を警戒せよの、用心せよのと、うるさいことだ...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...我慾に熱して、友も主も売る――そなたの父親を売った二人は、今度はお互にお互を喰(く)らおうとしてもがき焦(あ)せる――そなたとしては、今の場合、その二人をどこまでも争わせ、魂をも肉をも、現世で食い散らさせるのを眺めるのも一興じゃと思うがな...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...はや彼輩の非義我慾に感染すべきを想わざるは無念至極なり...
南方熊楠 「神社合祀に関する意見」
...我慾あるのみな鬼畜に...
吉川英治 「三国志」
...ただ功名我慾の首狩りのような戦に...
吉川英治 「私本太平記」
...――私心我慾、小功の争いなど、穢(きたな)き戦(いくさ)すな...
吉川英治 「新書太閤記」
...我慾一点と見られてもなるまい...
吉川英治 「新書太閤記」
...また一切の我慾と他慾を――世の吏事に対してすら...
吉川英治 「宮本武蔵」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??