...此の如き爲我慾が如何に人と人との間の和ぎを妨げ...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...徒らに我慾の姿に憧憬(あこが)れて...
石川三四郎 「土民生活」
...然るに世の多くの人々が、此美しい野をも山をも棄てゝ、宛(さな)がら「飛んで火に入る夏の虫」の如く、喧騒、雑踏、我慾、争乱の都会に走り来たるのは何故であらうか...
石川三四郎 「吾等の使命」
...我慾の猛火が漲つてゐる都会に...
石川三四郎 「吾等の使命」
......
林不忘 「安重根」
...そこには我慾が右徃左徃してゐるばかりだ...
種田山頭火 「其中日記」
...乾くことなき我慾の罪悪...
田山花袋 「ある僧の奇蹟」
...他の見えざる我慾凡俗の衆生(しゅじょう)に向って語るのだか...
中里介山 「大菩薩峠」
...実は人間が自制心を失って我慾に征服されたです...
中里介山 「大菩薩峠」
...何も彼も掌に貯めこんでしまふ我慾さもうかゞへた...
林芙美子 「旅人」
...我慾なる狭隘な原則は消滅するであろう...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...我慾を張らんとし...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...我慾に熱して、友も主も売る――そなたの父親を売った二人は、今度はお互にお互を喰(く)らおうとしてもがき焦(あ)せる――そなたとしては、今の場合、その二人をどこまでも争わせ、魂をも肉をも、現世で食い散らさせるのを眺めるのも一興じゃと思うがな...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...はや彼輩の非義我慾に感染すべきを想わざるは無念至極なり...
南方熊楠 「神社合祀に関する意見」
...女は我慾を張り通して...
森鴎外 「蛇」
...我慾あるのみな鬼畜に...
吉川英治 「三国志」
...ただ功名我慾の首狩りのような戦に...
吉川英治 「私本太平記」
...要するに差配の爺さんの我慾と狡猾とに我等は追はれたのであつた...
若山牧水 「樹木とその葉」
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