...成算(せいさん)がなくて...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...さて売り退いても何処で何を始めようと云ふ成算がない...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...無計画に初まったこの家庭生活はどこまでも無成算で...
徳田秋声 「仮装人物」
...藩政府既に成算あり...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...幻影を外にして成算あるものでなくなって来た...
戸坂潤 「技術の哲学」
...閣下初めより一定の成算を有せず偏へに斯波社寺局長平田法制局長等の献策を聽きて生硬未熟の法案を提出し...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...伊藤侯自身の如きも亦自ら取つて代るの成算なかりしを以てなり...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...別に何等の成算ありしと思はれざればなり...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...大體の成算を最近立てるに至つた次第であります...
豊田喜一郎 「月産五百臺が我社の根本方針」
...國産車を作つて賣らうとすればそれ位の事は當然考へなくてはならぬのであるが果して其の値段で賣つて將來成算がとれるかどうか...
豊田喜一郎 「國産自動車と價格の問題」
...帆力(はんりょく)を応用することによって成算を立てたけれども...
中里介山 「大菩薩峠」
...明日はたぶん判るだろう」平次は何やら成算があるらしく...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...成算遠からず成就すべし...
藤野古白 藤井英男訳 「人柱築島由来」
...既に一つの理論と成算を胸に抱いているというので...
牧逸馬 「ロウモン街の自殺ホテル」
...関羽は何事かもう勝戦の成算が立ったもののように...
吉川英治 「三国志」
...ゆったりとした腹中にその損失を償(つぐの)うて余りある或る成算(せいさん)がすでにできたかのような感を周囲の旗本にもいだかせた...
吉川英治 「新書太閤記」
...なにか成算がなければ...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...それを敢行するだけの成算があるのかないのか...
吉川英治 「源頼朝」
便利!手書き漢字入力検索