...私にも品物を手に入れる成算はなかったのだから内心は気が気ではない...
井上貞治郎 「私の履歴書」
...ここにこれを明言するだけの成算が未だ立っておらないのであろうかと思うのである...
大隈重信 「始業式に臨みて」
...米代はどうすると考へると何の成算も無いので...
高濱虚子 「俳諧師」
...私には成算ございましたので...
太宰治 「虚構の春」
...無成算な、その日その日の無駄な働きに、一夏を過して来たお島は、習慣でそうして来た隠居の機嫌取や、親子の間の争闘の取做(とりなし)にも疲れていた...
徳田秋声 「あらくれ」
...閣下初めより一定の成算を有せず偏へに斯波社寺局長平田法制局長等の献策を聽きて生硬未熟の法案を提出し...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...但だ侯は局面展開に付て別種の成算あるを以て...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...伊藤侯自身の如きも亦自ら取つて代るの成算なかりしを以てなり...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...國産車を作つて賣らうとすればそれ位の事は當然考へなくてはならぬのであるが果して其の値段で賣つて將來成算がとれるかどうか...
豊田喜一郎 「國産自動車と價格の問題」
...ところで君には成算があるのか?」「無論...
平林初之輔 「鉄の規律」
...是(こ)れとても此方(こっち)に如斯(こう)と云う成算(せいさん)も何もない...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...既に一つの理論と成算を胸に抱いているというので...
牧逸馬 「ロウモン街の自殺ホテル」
...何の成算もなく「俺がやる/\...
牧野信一 「鏡地獄」
...むろん明日来たって明後日(あさって)来たって成算の立ちっこない難物ばかりだが...
夢野久作 「近世快人伝」
...成算はすでに立っていた...
吉川英治 「黒田如水」
...たとえ成算はあったにしろ...
吉川英治 「私本太平記」
...成算(せいさん)があるか」「あてはございませんが...
吉川英治 「神州天馬侠」
...ひとつ成算(せいさん)を聞かしてもらいたいが」秀吉が求めているのは...
吉川英治 「新書太閤記」
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