...「その老人は甲州浪人の成れの果てで...
江見水蔭 「怪異黒姫おろし」
...石田三成が息女の成れの果てなりと云う老尼を訪れ...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...父の名こそ同じ弾正ではあるが……子の成れの果てはお話になりません」「いいえ...
中里介山 「大菩薩峠」
...後ろのやや低い方のが五十嵐甲子雄――毎々お馴染(なじみ)の二人の成れの果て――果てというにはまだ間もありそうだが...
中里介山 「大菩薩峠」
...お前さんがそのお八重さんの成れの果てであろうはずはない...
中里介山 「大菩薩峠」
...この文吉の成れの果てに歎息はしても...
中里介山 「大菩薩峠」
...この智定房とは誰あろう右大将頼朝の近臣河辺六郎行秀の成れの果てである...
中山太郎 「本朝変態葬礼史」
...かえって自分の地位を喪(うしな)った京の秤座神善四郎の成れの果てで...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...どうやらそれがピドールカの成れの果てらしかつた...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...この艶女の成れの果てや数奇な半生を経て来た老役者の身の上ばなしや芸談に接する折角の機会を殊更に掴まうとしなかつた...
正岡容 「浅草燈籠」
...その昔の遠藤武者(えんどうむしゃ)盛遠が成れの果てであった...
吉川英治 「親鸞」
...叡山(えいざん)の土牢(つちろう)から逃亡した成田兵衛(なりたのひょうえ)の子――寿童丸(じゅどうまる)が成れの果て――今では修験者の播磨房弁海(はりまぼうべんかい)」「あっ? ――」思わず跳びさがって...
吉川英治 「親鸞」
...加古川の教信沙弥(しゃみ)の成れの果て――かの峰阿弥(みねあみ)なのである...
吉川英治 「親鸞」
...(異端者の成れの果てはこうなるのが当然だ...
吉川英治 「親鸞」
...いずれの家人(けにん)の成れの果てやら...
吉川英治 「源頼朝」
...あのどじょう髯(ひげ)の――青木丹左という者の成れの果てを思いもかけず...
吉川英治 「宮本武蔵」
...こんな成れの果てを見るに至った虫けら同様な人間一個の解説を求めるには...
吉川英治 「宮本武蔵」
...祇園(ぎおん)藤次の成れの果てですよ」「あっ...
吉川英治 「宮本武蔵」
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