...これは郷里へ着くまで成るべく使はないようにして行かうと思ふんです...
石川啄木 「葉書」
...成るべく餌も附着(くッつ)けて釣る...
泉鏡花 「悪獣篇」
...(何(ど)うか成るべく口の中で低声(こごゑ)で読んで欲しい...
薄田泣菫 「茶話」
...成るべくよぼ/\の老人(としより)を見立てる事...
薄田泣菫 「茶話」
...そのお礼心に来世では成るべく如来様の御座に近い桟敷を鉄斎翁に予約して置く積りらしかつた...
薄田泣菫 「茶話」
...その次(つ)ぎには一度会つた女の名を成るべく忘れないやうにする...
薄田泣菫 「茶話」
...成るべく側(そば)にゐて留(と)め立(だて)して欲しいといふ事なのだ...
薄田泣菫 「茶話」
...今後は成るべく家賃だけは払ふやうに心掛けたいと大杉氏は言つてゐる...
薄田泣菫 「茶話」
...僕は成るべく悪い場合を考えないようにしているんだから」「そう云うところが君は実にやりっ放しで...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...仔が生れると成るべく早く貰ひ手を捜して分けてしまひ...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...一方に於て成るべく国費を有効に使用し...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...そして通(とほ)りがゝりの成るべく汚(きたな)い車...
永井荷風 「すみだ川」
...それで成るべく不断(ふだん)の調子を出(だ)さうと力(つと)めた...
夏目漱石 「それから」
...成るべく食事なども外で済せて...
牧野信一 「女に臆病な男」
...今話を成るべく古い方へ持つて行くことに努めてゐた...
牧野信一 「鏡地獄」
...私は今この書を世に公にするからには成るべく一般に読んで頂きたいと悃願(こんがん)する...
牧野富太郎 「植物記」
...しきたりに倣はんとするにても無く只自己が美と感じたる趣味を成るべく善く分るやうに現すが本來の主意に御座候...
正岡子規 「歌よみに與ふる書」
...成るべく東京の同業の助力を借りずに材料を集めようと決心していた記者も...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
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