...謀反だぞ」未荘の人は皆恐懼(きょうく)の眼付で彼を見た...
魯迅 井上紅梅訳 「阿Q正伝」
...富は盗まるるの懼(おそれ)と浪費さるるの心配あり...
内村鑑三 「基督信徒のなぐさめ」
...これ罪の罰を懼(おそ)るるからである...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...水用(すゐよう)を失(うしの)ふのみならず水あがりの懼(おそれ)あるゆゑ...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...その将軍家を御一枚の御親書によつて百の霹靂に逢ひし時よりも強く震撼せしめ恐懼せしめ感泣せしめるお方の御威徳の高さのほどは...
太宰治 「右大臣実朝」
...其ノ威其ノ霊信ズ可ク懼ル可シ...
谷崎潤一郎 「覚海上人天狗になる事」
...中江が漠然と而も不断に疑懼していたことだった...
豊島与志雄 「立枯れ」
...父を除いて一家中(いっかちゅう)の異懼(いく)恐怖の中心点になった...
永井荷風 「狐」
...昔から懼れられた...
長岡半太郎 「ノーベル小傳とノーベル賞」
...疑懼と不安との念に驅られつゝ病院へもどつた...
長塚節 「開業醫」
...そのことの危懼(きく)と恐怖で張りきっていた...
萩原朔太郎 「猫町」
...或は原文を非常に歪めてゐるやうな懼れもないとはかぎらぬ...
堀辰雄 「姨捨記」
...むかし曾てドルイドであったムルタックだ」その時コラムは懼れ悲しみつつ立ち上った...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「海豹」
...その父その長大異常なるを懼(おそ)れ沙漠に棄つ...
南方熊楠 「十二支考」
...驚懼の餘り地の幾分を占め用ふる償ひに人を牲に供へたと...
南方熊楠 「人柱の話」
...僧都は進んで秘密をお知らせ申し上げたことを御不快に思召すのかと恐懼(きょうく)して...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...堀が今少しく精(くは)しく知りたいと思ふやうな事は書いてなくて、読んでも読んでも、陰謀に対する九郎右衛門の立場、疑懼(ぎく)、愁訴(しうそ)である...
森鴎外 「大塩平八郎」
...ひそかに恐懼(きょうく)しておりましたのに...
吉川英治 「三国志」
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