...危懼(きく)と躊躇とに満ちた彷徨の果てには...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...私は幾分彼と懼れを共にする者であったからである...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...平気な顔をして懼れもしなければまた何もいわなかった...
蒲松齢 田中貢太郎訳 「小翠」
...ひどく懼れて顔色を失った...
田中貢太郎 「青蛙神」
...侯の甚だ懼るゝ所なるをや星除名論は...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...金のある結婚にたいするクリストフの不当なやや滑稽(こっけい)な疑懼(ぎく)には...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...昔から懼れられた...
長岡半太郎 「ノーベル小傳とノーベル賞」
...師が臣節を汚(けが)すのを懼れるのではなく...
中島敦 「弟子」
...先年協律都尉(きょうりつとい)李延年(りえんねん)の事に坐(ざ)するのを懼(おそ)れて...
中島敦 「李陵」
...大学としても恐懼して...
中谷宇吉郎 「雪今昔物語」
...その光で艦隊の存在を知られることを懼れての信號命令だつたらうと推定される...
野上豐一郎 「大戰脱出記」
...君の敏腕を懼れるからだといった...
久生十蘭 「魔都」
...その父その長大異常なるを懼(おそ)れ沙漠に棄つ...
南方熊楠 「十二支考」
...われ蛟に撃たれて懼れざるに彼は蛇を見て畏ると笑うた...
南方熊楠 「十二支考」
...鏡を示して自らその顔の獰悪(どうあく)なるに懼(おそ)れ死にせしむるほかの手なしと...
南方熊楠 「十二支考」
...しかし将来への危懼が強くおそつてきたので...
ジャック・ロンドン Jack London 山本政喜訳 「荒野の呼び声」
...「さよう恐懼(きょうく)して...
吉川英治 「私本太平記」
...ただただ恐懼(きょうく)してやまなかった...
吉川英治 「新・水滸伝」
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