...三郎治(さぶろうじ)の一人娘の兼(かね)と云う女に懸想(けそう)をした...
芥川龍之介 「じゅりあの・吉助」
...身ひとり樹蔭に隱れ入りて懸想(けさう)の痛みを忍び泣きぬ...
薄田泣菫 「泣菫詩抄」
...かつてサア・フィリップ・シドニイが空しく懸想したステラだった...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...いいとしをしながらお嬢様に懸想(けそう)して...
太宰治 「新釈諸国噺」
...ひでよし公が小谷のおくがたに懸想(けそう)なされましたのはいつごろからでござりましたか...
谷崎潤一郎 「盲目物語」
...植田丹後守の屋敷に預けられていたお豊に命がけで懸想(けそう)した男であります...
中里介山 「大菩薩峠」
...切支丹の一婦人に懸想してその婦人を妾にする事が出来なかつた時...
長與善郎 「青銅の基督」
...懸想されたるブレトンの女は懸想せるブレトンの男に向って云う...
夏目漱石 「幻影の盾」
...弟のフィリポの妻ヘロデアに懸想し...
野上豊一郎 「処女の木とアブ・サルガ」
...お浜に懸想(けそう)して江戸へ追っかけて来たが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...この菱川重信の妻おきせの美貌に懸想し...
正岡容 「我が圓朝研究」
......
山川登美子・増田雅子・與謝野晶子 「恋衣」
...またしても西の対へ出かけてはそれらの懸想文(けそうぶみ)を源氏は読むのであった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...大夫(たゆう)の監(げん)の恐ろしい懸想(けそう)とはいっしょにならぬにもせよ...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...妻のノブ子に懸想(けそう)しましたのは確かにこの時に相違ありませんので...
夢野久作 「暗黒公使」
...コルネエユは自分がモリエエル夫人に懸想(けさう)して居る事に就(つい)てモリエエルが煩問して居るのだと解釈してモリエエルの前に懺悔をする...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...師直はこの人妻に懸想(けそう)して...
吉川英治 「私本太平記」
...義仲に懸想(けそう)されて...
吉川英治 「源頼朝」
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