...さうしてから授業に取り懸るのです...
石川啄木 「足跡」
...更にその下の第三層に一ぱい詰めこんである金属ソジウムの函(はこ)にこの水が一度に懸るようにすればよい...
海野十三 「仲々死なぬ彼奴」
...三日は懸るのであろう...
海野十三 「蠅男」
...では取懸ることとしよう...
佐野昌一 「虫喰ひ算大會」
...それにつけても心に懸るは...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...いつかは屹度神様にお目に懸るでせうが...
薄田泣菫 「茶話」
...よほどの手間と費用が懸るのであきらめるより外はなかった...
谷崎潤一郎 「陰翳礼讃」
...本家は子供が殖える一方で暮しが懸るものだから...
谷崎潤一郎 「細雪」
...叙述出来るかに懸る...
戸坂潤 「思想としての文学」
...懸るものはなおさらふわふわする...
夏目漱石 「虞美人草」
...疑いは万に一つも親仁へ懸るはずはないと思い込み...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...男は外出(そとで)がちなればいささか心に懸るまじけれど女心には遣る瀬のなきほど切なく悲しく...
樋口一葉 「にごりえ」
...五彩の飛爆がそこに懸るかとも思われる...
久生十蘭 「魔都」
...回祖(マホメット)の鉄棺が中空に懸るてふ(〔という〕)欧州の俗談(ギボン『羅馬帝国衰亡史(デクライン・エンド・フォール・オブ・ゼ・ローマンエンパイヤー)』五十章註)に似たり...
南方熊楠 「十二支考」
...また蛇の方へ懸るとしよう...
南方熊楠 「十二支考」
...『乱脛三本鑓(みだれはぎさんぼんやり)』に「下女を篠山に下し心に懸る山の神なく」とあると無署名で書いたは卓説だ...
南方熊楠 「十二支考」
...ごくもんに懸るかしばりて腹をいんと思えども...
南方熊楠 「十二支考」
...またお目に懸ることと致します」「ウム...
吉川英治 「江戸三国志」
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