...『矢張気に懸るわね...
石川啄木 「鳥影」
...下ろされた腕金には逞(たくま)しい錠前が懸るようになっていた...
海野十三 「鍵から抜け出した女」
...まず少くとも二分は懸るでしょうね...
海野十三 「蠅男」
...何だか気に懸る節(ふし)が無いでもない...
薄田泣菫 「茶話」
...いつかは屹度神様にお目に懸るでせうが...
薄田泣菫 「茶話」
...生活費も相当に懸るのと...
谷崎潤一郎 「細雪」
...義兄も事を決定するのに手間の懸る方であるから...
谷崎潤一郎 「細雪」
...驛を離れて峠に懸るに...
田山花袋 「秋の岐蘇路」
...いろいろなことが気に懸るのだ...
豊島与志雄 「自由人」
...疑いは万に一つも親仁へ懸るはずはないと思い込み...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...男は外出(そとで)がちなればいささか心に懸るまじけれど女心には遣る瀬のなきほど切なく悲しく...
樋口一葉 「にごりえ」
...今日ぎりでもう貴嬢にもお眼に懸るまい……ネーお勢さん」お勢は尚お黙然としていて返答をしない...
二葉亭四迷 「浮雲」
...やむをえず行き向うと獅吼えて飛び懸る...
南方熊楠 「十二支考」
...必定予の留守に不貞を行うたのだと詰(なじ)り懸ると...
南方熊楠 「十二支考」
...生き胆をとるべき人間の罠(わな)に懸るのを待っているのじゃ」「あ……」「つまり貴殿はその一人」「ま...
吉川英治 「江戸三国志」
...またお目に懸ることと致します」「ウム...
吉川英治 「江戸三国志」
...畏れを知らぬか」「高望王の尊像に」「さきの良持公の前に」「射るや、矢を」「懸るや、不敵に」「畏れろ、将門っ」と、相手の耳もつんぼにしてしまおうと計ってでもいるように、喚(おめ)き囃(はや)した...
吉川英治 「平の将門」
...心に懸ることもない...
吉川英治 「日本名婦伝」
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