...三尺なるが懸る故に逸(ば)らすなり...
石井研堂 「大利根の大物釣」
...今や自分が気に懸るのは天気ばかりであった...
岩野泡鳴 「猫八」
...署長さんの云ったように貴下には手錠が懸るのが本当です...
海野十三 「人間灰」
...なんだか大変な話と云うのが気にも懸るので...
妹尾韶夫 「凍るアラベスク」
...非常に時間が懸ること...
谷崎潤一郎 「細雪」
...それ迄には四五十日は懸る...
谷崎潤一郎 「細雪」
...当人も快くそのお方にお目に懸ると云っていること...
谷崎潤一郎 「細雪」
...こんなに手数が懸るものとは知らなかったが...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のおんな」
...「撲れ! 撲れ!」「取占(とつち)めて了へ」と彼方(あつち)此方(こつち)から声が懸る...
田山花袋 「重右衛門の最後」
...叙述出来るかに懸る...
戸坂潤 「思想としての文学」
...もう気に懸るものはない...
豊島与志雄 「紫の壜」
...由て暇あるせつは學問して時を費さぬよう心懸る故に...
福澤諭吉 「養生の心得」
...何となく気に懸るから...
二葉亭四迷 「浮雲」
...堕落なんぞと思われては心外だと喰って懸ると...
二葉亭四迷 「平凡」
...斯んな憎態な奴のことがどうしてそんなに気に懸るのだらう...
牧野信一 「妄想患者」
...ごくもんに懸るかしばりて腹をいんと思えども...
南方熊楠 「十二支考」
...一事に取り懸ると...
吉川英治 「新書太閤記」
...投げられた餌へ痩せ犬の群れが懸るように...
吉川英治 「平の将門」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??