...雲に懸けたかと思わる...
押川春浪補 「本州横断 痛快徒歩旅行」
...白無垢や浅黄無垢を懸け...
岩本素白 「寺町」
...思うがままに答案を書けまいと懸念しているのだ...
太宰治 「逆行」
...村役人の家の怪異なども別に気に懸けなかったが...
田中貢太郎 「不動像の行方」
...或る夕方だった――それはきっと陸橋に月が懸って...
谷譲次 「踊る地平線」
...この有機的組織の緊密の度合に懸っている...
豊島与志雄 「性格批判の問題」
...彼は或る一種の懸念に――聖なる恐れとでも云えるものに...
豊島与志雄 「幻の彼方」
...勘次(かんじ)は異常(いじやう)な勞働(らうどう)によつて報酬(はうしう)を得(え)ようとする一方(ぱう)に一錢(せん)と雖(いへど)も容易(ようい)に其(そ)の懷(ふところ)を減(げん)じまいとのみ心懸(こゝろが)けて居(ゐ)る...
長塚節 「土」
...誰も彼も一所懸命に働いている...
中谷宇吉郎 「捨てる文化」
...これでも一生懸命(いっしょうけんめい)にかいたのだから...
夏目漱石 「坊っちゃん」
...一生懸命引上げた」という外には何にもありません...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...殊に東は懸崖數十丈...
濱田耕作 「沖繩の旅」
...作者が懸命に精力を集中している割合に...
平林初之輔 「昭和四年の文壇の概観」
...船饅頭連が泊り船を目懸けてこぎ付る時一と際面白くこの懸聲を連呼したから其輩をサンヤレとよんだ事と察し居た...
南方熊楠 「女順禮」
...旧師波婆利慈氏のために大会を催すところへ悪波羅門(ばらもん)押し懸けて詛(のろ)い波婆利大いに困る...
南方熊楠 「十二支考」
...主観の上では一生懸命に...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...だからこんなに一生懸命になって可愛がって上げるのよ」妾がこう云って笑った時の狼(ウルフ)の顔ったらなかった...
夢野久作 「ココナットの実」
...万端、ご懸念はご無用、と予定まで立っている...
吉川英治 「私本太平記」
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