...もっともまた時には雌の河童を一生懸命(いっしょうけんめい)に追いかける雄(おす)の河童もないではありません...
芥川龍之介 「河童」
...一方の壁にずっと懸け並べてあります...
江戸川乱歩 「押絵と旅する男」
...どうも今見た二人が気に懸ってならない...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「妖影」
...清らかな柱には鏡を懸けりつぱな柱には玉を懸け...
稗田の阿禮、太の安萬侶 武田祐吉訳 「古事記」
...彼女は、一生懸命に、自分を讃美する者たちの、念入りな讃め言葉を摂取し、同時に、幸運と狡猾とを尽くした最後の仕上げでそれらの讃め言葉を、有利で実益的なものに導いていった...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...あのひとは、いま、一生懸命、勉強している...
太宰治 「火の鳥」
...は一生懸命に掻きついているのでなかなか放れない...
田中貢太郎 「令狐生冥夢録」
...こいさんにはあの水以来一二遍しかお目に懸っていない...
谷崎潤一郎 「細雪」
...何を為(し)てるんだ! と態(わざ)と大(でか)い声を懸(か)けて遣つた...
田山花袋 「重右衛門の最後」
...彼は一生懸命になって叫んだ...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...急な山の脚が海へ踏ん込む前に青芝の小山を拵へて其小山の頂近くから截斷して海へ捨てゝしまつた時に恐ろしい懸崖が出來た...
長塚節 「鉛筆日抄」
...一所懸命(しよけんめい)に考(かんが)へてはゐながら...
南部修太郎 「一兵卒と銃」
...チラリチラリと仄(ほの)かに視野に入る横顔の噛み付き度い程愛らしい鼻の上に淡褐色の色眼鏡が懸けられ...
西尾正 「陳情書」
...お願(ねがい)で御座います」お駒は一生懸命でした...
野村胡堂 「黄金を浴びる女」
...一生懸命な眼の色に...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...獨軍がスヰスの中立を侵しはしまいかとの懸念が...
吉江喬松 「山岳美觀」
...探題殿の懸人(かかりゅうど)の……琵琶法師とかいう母子(おやこ)のお方か」と...
吉川英治 「私本太平記」
...名古屋市でもいまその懸案があるための由...
吉川英治 「随筆 新平家」
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