...(六月十七日朝)七 山上の思索1赤城は柔かに懷かしい山である...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...貴女は哀れな僕の述懷を...
石川啄木 「鳥影」
...誰か當年の楠公父子を懷ひ起さざるを得むや...
大町桂月 「鹿野山」
...帽子を懷に捩込んだ友達や...
高濱虚子 「俳諧師」
...彼は一日も懷抱を封鎖する能はず...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...」といふのが老名人晩年の述懷である...
中島敦 「名人傳」
...日頃惡感を懷いて居たけれどかうして面接して見ると自然と自分に畏敬の念を起させる...
長塚節 「教師」
...大部分(だいぶぶん)は借財(しやくざい)の舊(ふる)い穴(あな)へ埋(う)めても彼(かれ)は懷(ふところ)に窮屈(きうくつ)を感(かん)じない程度(ていど)に進(すゝ)んだ...
長塚節 「土」
...「それぢやこれを御覽下さいまし」平次は懷中から半紙一枚の遺書を出して...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...此土藏に氣の附かなかつたのは俺の手ぬかりさ――權次の懷(ふところ)に鍵の束があつたな...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...思はず懷を搜(さぐ)つて手馴れた四文錢が二三枚...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...殺された半三の懷中にあつたので...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...話はまだ皆んな濟んで居ないのだよ」「?」「お前は船から突き落した客をつれ込んで懷中の重いのは殺して金を奪つたといふ噂があるが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...懷(ふところ)の中の小錢(こぜに)を鳴らすのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...自分の懷中を覗いて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「ね、錢形の、匕首で主人を刺したのは、――その時死んでゐたにしても、喜之助に間違ひはあるめえ、本人がさう言ふんだから」「死骸と氣がつかずに刺したのだらう」「これも許せねえが、その後で、女持ちの懷劍で、死骸の胸傷あとを刺したのも勘辨ならねえ野郎だ」「お孃さんに親殺しの罪を被(き)せるつもりだつたのさ」「その野郎は、左利きの番頭の扇三郎だらう...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...和助はそれをさも懷しさうに云つた...
正宗白鳥 「避病院」
...言ふやうもなく可懷(なつか)しい...
若山牧水 「一家」
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