...誰に見せても少しも床しくも懷しくも思はれぬ人もあり...
會津八一 「趣味の修養」
...宜しく虚懷(きよくわい)にして之を邀(むか)ふべし...
佐藤一齋・秋月種樹(古香) 山田濟齋訳 「南洲手抄言志録」
...懷より小き讚美歌集一卷取出でたり...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...心ひそかに或好意をその懷しき土地に期待してゐたことは...
石川啄木 「郁雨に與ふ」
...我が懷かしき母校である...
石川啄木 「葬列」
...言ひつゝ懷(ふところ)より取り出す一封の書...
高山樗牛 「瀧口入道」
...大正十年に懷徳堂で...
内藤湖南 「大阪の町人學者富永仲基」
...自分はさすがに暖い懷しい感動に胸を打たれた...
永井荷風 「新歸朝者日記」
...勘次(かんじ)が戸(と)の内(うち)から呼(よ)んでも厠(かはや)の側(そば)で返辭(へんじ)をするおつぎの聲(こゑ)は最初(さいしよ)の間(あひだ)は疑念(ぎねん)を懷(いだ)かせるまでには至(いた)らなかつた...
長塚節 「土」
...懷鏡一つでお松の氣を引かう等(など)は太てえ量見ぢやありませんか」「まア...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「どれ/\」平次は默讀してそれを懷に入れると...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...女は懷ろに短刀を持つてゐたので...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...きのふ賜はりし大詔の上からも畏けれどかゝることまで思い浮べて僣上の沙汰ながらひそかに主上の御感懷をしのび奉つた...
羽田亨 「賢所御神樂の儀」
...懷疑が知性の徳であるためには節度がなければならぬ...
三木清 「人生論ノート」
...かやうにしてデカルトの懷疑の目的の一つは超越的なものを排してすべてを内在的に考察し得る如き立場を發見することにあつた...
三木清 「認識論」
...かやうにしていはゆる懷疑論者としてのデカルトはどこにも見出されない...
三木清 「認識論」
...懷中にしまつて置いたものを取り出しでもするやうである...
吉江喬松 「山岳美觀」
...新らしい位牌、死者の頭蓋と、交叉した骨と、その眞中に、縁飾りをした、その名前、懷かしい名前、ヤン・ガオ! 彼女は、狂女のやうに嗄れ聲を立てて、跳び上つた‥‥外には灰色の朝霧がまだ地上に懸つてゐた、そして枯葉はしつきりなしに舞ひ込んで來た...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
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