...ただ軽い溜息をもらして一杯のビールに気を紛らそうというような懦弱きわまる性質のものであったら...
ピョートル・アレクセーヴィチ・クロポトキン Pyotr Alkseevich Kropotkin 大杉栄訳 「青年に訴う」
...通常人間はその先祖が勇敢でありもしくは怯懦(きょうだ)であった程度にのみ勇敢なものである...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...なんという思わせ振りな懦弱(だじゃく)な言いかたをするのだろう...
太宰治 「風の便り」
...奴自身と同様に懦弱かつ堕落したラエーフスキイを...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...自分の懦弱さや精神(モラル)の貧窮を押し匿し表面(うわべ)を繕いたいばかりにね...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...いかに懦弱(だじゃく)なりといえども...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...怯懦(きょうだ)な人間が...
中里介山 「大菩薩峠」
...懦夫(だふ)を起たしむる概あるものには無之候哉...
中里介山 「大菩薩峠」
...虚栄・怯懦(きょうだ)・許容……...
原口統三 「二十歳のエチュード」
...すべての怯懦(きょうだ)のさ中に凝然と身を固め直立して歩かなくてはならない...
原口統三 「二十歳のエチュード」
...これも無智と怯懦な畏怖心から起ったことだが...
久生十蘭 「海難記」
...どこか怯懦の感じさえある凡々とした顔つきの男が...
久生十蘭 「新西遊記」
...怯懦のむくいの大きさに...
久生十蘭 「蝶の絵」
...かえってたまたま彼の思索の怯懦と怠慢とを暴露するにほかならない...
三木清 「マルクス主義と唯物論」
...これこそ怯懦と言う...
三好十郎 「俳優への手紙」
...懦弱(だじゃく)な輩に...
吉川英治 「三国志」
...「懦夫(だふ)! 何を迷う」と...
吉川英治 「宮本武蔵」
...」それは先生の前に怯懦を去った時直(ただ)ちにわかったことであった...
和辻哲郎 「夏目先生の追憶」
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