...あらん限りの憤懣(ふんまん)を一時にぶちまけ始めた...
有島武郎 「星座」
...この憤懣(ふんまん)の持って行きどころのないような気持がして...
橘外男 「逗子物語」
...飽くまでも其胸中に憤懣の思ひ滿たして...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...彼に耐えがたい憤懣(ふんまん)を覚えながらこう考えた...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...共同者の憤懣を買ふことあるを見たり...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...而もその憤懣が、一層僕を彼女に惹きつけ、そのためまた更に腹が立った...
豊島与志雄 「女と帽子」
...憤懣(ふんまん)とを...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...それを読みはじめたときから私の胸を一ぱいにさせていた憤懣(ふんまん)に近いものはなかなか消え去るようには見えなかった...
堀辰雄 「楡の家」
...……道子の一挙動までに悉く憤懣を感じた...
牧野信一 「凸面鏡」
...心の中には反抗的な忿懣(ふんまん)のような思想が充ちている...
シュミットボン Willhelm Schmidt-Bonn 森鴎外訳 「鴉」
...世の中に対してよほど大きな憤懣(ふんまん)があったらしく...
柳田国男 「山の人生」
...忿懣(ふんまん)のうえに重なった忿懣である...
吉川英治 「上杉謙信」
...また多血から来る鬱々(うつうつ)な忿懣(ふんまん)とをやりばなくしておいでだった...
吉川英治 「私本太平記」
...旺(さか)んに忿懣(ふんまん)し...
吉川英治 「新書太閤記」
...かれの憤懣(ふんまん)に...
吉川英治 「新書太閤記」
...余の如きは胸中大に其無礼(ぶれい)を憤懣(ふんまん)す...
渡邊千吉郎 「利根水源探検紀行」
...彼らのフランシスコ会に対する憤懣は一層深まって行ったのである...
和辻哲郎 「鎖国」
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