...センチメンタル派の半之丞は失意と憤懣やるせなく...
海野十三 「くろがね天狗」
...虚偽(きょぎ)に対(たい)しては憤懣(ふんまん)を以(もっ)て...
アントン・チエホフ Anton Chekhov 瀬沼夏葉訳 「六号室」
...到頭常套(じょうとう)の姦(かん)手段を用いて殿下を抑留してしまったのです」とシャアは憤懣(ふんまん)に堪(た)えやらぬように一気に捲(ま)くし立てた...
橘外男 「ナリン殿下への回想」
...大異は非常に憤懣して...
田中貢太郎 「太虚司法伝」
...妙子の仕方に忿懣(ふんまん)を禁じ難いところもあるが...
谷崎潤一郎 「細雪」
...かなり興奮した主観的な憤懣(ふんまん)を流出させるのであった...
寺田寅彦 「子規の追憶」
...すべての人々の憤懣(ふんまん)を柔らげ...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...共同者の憤懣を買ふことあるを見たり...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...憤懣の念に堪えなかった...
豊島与志雄 「子を奪う」
...エマニュエルは文学上の憤懣(ふんまん)に...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...二人は自分の憤懣(ふんまん)を隠すことができないで...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...勘次(かんじ)は羞恥(しうち)と恐怖(きようふ)と憤懣(ふんまん)との情(じやう)を沸(わか)したが夫(それ)でも薄弱(はくじやく)な彼(かれ)は...
長塚節 「土」
...その片割れである周子の色艶までに憤懣を起したりした...
牧野信一 「父の百ヶ日前後」
...憤懣の響きを篭めて白頭から雪崩れてこい!濤よ...
槇村浩 「間島パルチザンの歌」
...遠山勘解由はまだ忿懣(ふんまん)がおさまらないとみえ...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...忿懣(ふんまん)の色を表してひとり自分の寝室へ戻って来た...
横光利一 「ナポレオンと田虫」
...老将黄忠の忿懣(ふんまん)はやるかたなく...
吉川英治 「三国志」
...憤懣(ふんまん)にたえない顔して...
吉川英治 「新書太閤記」
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