...懐手をするときは、手のひらを胸の前で合わせます...
...彼は礼儀正しく、懐手をした...
...対面で懐手をするのがマナーだ...
...祖父が懐手をして、静かに座った...
...新人社員が挨拶に懐手をした...
...いつも懐手(ふところで)をして遊んでいられると云う...
芥川龍之介 「開化の良人」
...『アーアツ』爺の姿が見えなくなるとMは不精らしく懐手をしたまゝで体をのばしながら大きな欠伸(あくび)をした...
伊藤野枝 「監獄挿話 面会人控所」
...ただそうかと思ったからちょっと聞いて見たのさ」加藤の二階に上って来てからもお宮は初めから不貞腐(ふてくさ)れたように懐手(ふところで)をしながら黙り込んでいた...
近松秋江 「うつり香」
...少し俯向き加減に懐手をし乍らゆっくりと歩いている...
豊島与志雄 「恩人」
...懐手のままふらりと通りぬけて...
豊島与志雄 「人間繁栄」
...火鉢の火の灰になったのもそのままに重吉は懐手(ふところで)してぼんやり壁の上の影法師を眺めている...
永井荷風 「ひかげの花」
...市五郎がヌッと懐手で中へ入ろうとするのを押えてしまって...
中里介山 「大菩薩峠」
...兄が懐手をしながら入院患者に顔を匿す様にして裏庭に出てみると...
中原中也 「耕二のこと」
...誰だってあなたの懐手(ふところで)ばかりして...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...懐手(ふところで)のまま御成道(おなりみち)へ出た...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...「あれが君の伯父さんか」「あれが僕の伯父さんさ」「なるほど」と再び座蒲団(ざぶとん)の上に坐ったなり懐手(ふところで)をして考え込んでいる...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...あっしの恥ばかりじゃありません」「懐手をしたって...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...いでたちは同じ様だが懐手をしてぶらぶらしている...
長谷川伸 「沓掛時次郎 三幕十場」
...懐手をしたまま閾(しきい)ぎわに突っ立って...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...懐手でぼんやりしているところへ...
久生十蘭 「西林図」
...懐手(ふところで)をしたまま...
火野葦平 「花と龍」
...不正に五ポンド懐手(ふところで)にする奴なんだから」「例の地籍図(ちせきず)は見つからなかったと思うが?」フィリップスが断言した...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「本命馬」
...まさかに懐手して佐貫の方から眺めてもおれねえ...
三好十郎 「斬られの仙太」
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