...懐手をするときは、手のひらを胸の前で合わせます...
...彼は礼儀正しく、懐手をした...
...対面で懐手をするのがマナーだ...
...祖父が懐手をして、静かに座った...
...新人社員が挨拶に懐手をした...
...懐手をしながら三度三度の食事にも事かかず...
海野十三 「ヒルミ夫人の冷蔵鞄」
...懐手(ふところで)して裏口から出て...
太宰治 「新釈諸国噺」
...兄は懐手をしたまま跟(つ)いて来ましたが...
橘外男 「仁王門」
...少し俯向き加減に懐手をし乍らゆっくりと歩いている...
豊島与志雄 「恩人」
...頬冠(ほおかむり)の人肌寒(はださむ)げに懐手(ふところで)して三々五々河岸通(かしどおり)の格子外(こうしそと)を徘徊(はいかい)する引四時過(ひけよつすぎ)の寂しさか(『絵本江戸土産』巻六)然らずば仲之町(なかのちょう)の木戸口(きどぐち)はあたかも山間の関所(せきしょ)の如く見ゆる早朝の光景(江戸百景の中(うち)廓中東雲(しののめ))なり...
永井荷風 「江戸芸術論」
...上框(あがりがまち)に懐手(ふところで)して後向(うしろむ)きに立って居られる母親の姿を見ると...
永井荷風 「狐」
...向うに働かしてこっちは懐手(ふところで)をしていて...
中里介山 「大菩薩峠」
...兄が懐手をしながら入院患者に顔を匿す様にして裏庭に出てみると...
中原中也 「耕二のこと」
...不景気な懐手(ふところで)をして待っていた...
夏目漱石 「坑夫」
...誰だってあなたの懐手(ふところで)ばかりして...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...懐手(ふところで)をしながら...
夏目漱石 「坊っちゃん」
...懐手(ふところで)のまま御成道(おなりみち)へ出た...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...是非君に逢いたいと云うんだから」「誰だい」「誰でもいいから立ちたまえ」主人は懐手(ふところで)のままぬっと立ちながら「また人を担(かつ)ぐつもりだろう」と椽側(えんがわ)へ出て何の気もつかずに客間へ這入(はい)り込んだ...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...妙な事にこの男は主人と同じく懐手をしたまま...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...不精らしく懐手をして...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...いつまでもそんなところに懐手をして突ッ立っている訳にもいかぬ...
久生十蘭 「湖畔」
...「オオ痛え」やっとのことで組み合わせた懐手をほぐして...
正岡容 「寄席」
...懐手(ふところで)で...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
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