...爾来(じらい)「夏の女の姿」は不幸にも僕には惨憺(さんたん)たる幻滅(げんめつ)の象徴になつてゐる...
芥川龍之介 「鷺と鴛鴦」
...この惨憺たる有様を訴うることが出来るか...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...深夜にその屋上のあたりから踊り子のタップの靴音が聞えてくるという怪談さえ出ているほどの惨憺(さんたん)たる有様である...
高見順 「如何なる星の下に」
...暗憺(あんたん)...
太宰治 「新釈諸国噺」
...妻の肉体を手に入れるどころか! 苦心惨憺(さんたん)の結果...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...かなり苦心惨憺する...
中里介山 「大菩薩峠」
...岡山の幸吉の事績によって、津田生は、金助や、弓張月や、夢想兵衛のロマンスと違った、科学的技術者が日本に厳存していたことを知ると共に、苦心惨憺して、すでに没収され、湮滅(いんめつ)せられた幸吉のあとを探ったものと見えます...
中里介山 「大菩薩峠」
...惨憺(さんたん)たる一高の入学試験僕が第一高等学校に在職中ことさらに僕の感じたことがある...
新渡戸稲造 「自警録」
...見る眼も惨憺(さんたん)たる有様でした...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...惨憺(さんたん)たる姿です...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...暗憺として碇泊し...
萩原朔太郎 「氷島」
...苦心惨憺(さんたん)疲労困憊(こんぱい)...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...暗憺(あんたん)たる気持になったのであるが...
北條民雄 「いのちの初夜」
...こやつが担がれて惨憺たる悲鳴を挙げる態を想像すると...
牧野信一 「鬼涙村」
...出席する婦人作家はもんぺい姿を求められたというようなことは日本の文学史の惨憺たる一頁であった...
宮本百合子 「あとがき(『宮本百合子選集』第五巻)」
...又もや惨憺(さんたん)たる苦心研究を積ませられたものであるが...
夢野久作 「キチガイ地獄」
...惨憺(さんたん)だ...
吉川英治 「雲霧閻魔帳」
...惨憺たる苦労をしたもののようである...
吉川英治 「平の将門」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??