...烟霧遠く東南に棚引て半天を蔽ひ暗憺として灰を雨下し...
石川成章 「櫻島噴火の概況」
...また恬憺(てんたん)無為(むい)にせば終身聞(きこ)ゆる無(な)きのみならず...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...前のような惨憺(さんたん)たる苦心に及びませんでした...
中里介山 「大菩薩峠」
...ああまでしなければ立ち行かなくしたヨーロッパ大戦以来の惨憺たる不幸を見れば...
中里介山 「百姓弥之助の話」
...暗憺(あんたん)として物色も出来ぬ中に...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...その作用が暗憺溟濛(あんたんめいもう)の極に達しているから...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...すなわち試験以前の一旬間(じゅんかん)の惨憺(さんたん)たるさまは父兄友人はいうまでもなく...
新渡戸稲造 「自警録」
...全く慘憺(さんたん)たるものです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...惨憺(さんたん)たる六畳を覗かせたのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...惨憺(さんたん)たる有様(ありさま)が展開するのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...八それは實に慘憺たる有樣でした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...砂礫(されき)のごとき人生かな!われ既に勇氣おとろへ暗憺として長(とこし)なへに生きるに倦みたり...
萩原朔太郎 「氷島」
...都會生活の慘憺(さんたん)たる状態(じやうたい)だ...
三島霜川 「平民の娘」
...苦心惨憺しているので御座いましょうか……それともこの屍体が...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...明け暮れどれ位苦心惨憺しておられるか知れませぬ...
夢野久作 「鼻の表現」
...かれが苦心惨憺(くしんさんたん)して...
吉川英治 「神州天馬侠」
...みな惨憺(さんたん)たる思いを越えて...
吉川英治 「忘れ残りの記」
...いまではロシアで苦心惨憺(さんたん)アンナ・ニコロを祝福して...
吉行エイスケ 「恋の一杯売」
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