...彼憤然として階下に進み剣を按じ眦を決して...
芥川龍之介 「木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)」
...憤然として衝(つッ)と立った...
泉鏡花 「婦系図」
...また憤然としてたちまち本の包(つつみ)の中から...
魯迅 井上紅梅訳 「白光」
...僕は憤然として立ち上った...
海野十三 「深夜の市長」
...白い手赤星の報告を聞いていた立松捜査課長は憤然として立上り...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「鳩つかひ」
...「なにより総代たちを早く帰国させたらどうか」正造は憤然としてそれに答えた...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...そこで僕はステップから下りながら、憤然として、「悪いと思うからこそ下手に出てるんじゃないか...
辰野九紫 「青バスの女」
...憤然として物凄く口を開きて泡を噛み...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...その老人は憤然として...
コナン・ドイル 三上於莵吉訳 「空家の冒険」
...憤然として死せる彼女の平和をまもり...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...子規氏は憤然として「先生そんな月並をしちゃいけませぬ」と喝破した...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...憤然として武士たるものは...
中里介山 「大菩薩峠」
...駒井は憤然として拳を握りしめました...
中里介山 「大菩薩峠」
...彼は憤然として言った...
ニコライ・ゴーゴリ 平井肇訳 「鼻」
...憤然として怒気満面に潮(ちょう)し...
福田英子 「妾の半生涯」
...この頃のチミモーリョウの跳梁(ちょうりょう)をいやがって「文士は廃業だ」と憤然としているという面だけで...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...身の振り方は、ほかへ行って考えてくれないか」林冲(りんちゅう)は、憤然として、断わった...
吉川英治 「新・水滸伝」
...じつはもう一人、てまえが供人(ともびと)を連れていたから、その供の男が、気をきかして、どこかへ遊びに連れて行ったものとみえる」「冗談じゃあない!」と、朱同はなぐさめられているどころか、憤然として...
吉川英治 「新・水滸伝」
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