...命ぜられた事を中途半端(はんぱ)でやめてしまった貞世を憤る怒りとで葉子は自制ができないほどふるえていた...
有島武郎 「或る女」
...眼は憤るように血走っていた...
梅崎春生 「日の果て」
...道理のために憤ることも知らなければ...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...時弊に憤る者の言はおのづから是の如くならざるを得ざる也...
高山樗牛 「美的生活を論ず」
......
立原道造 「萱草に寄す」
...ただ軍中の勇士たる汝に痛く憤る...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...勝利を外し槍折りし 165其失敗に憤る脚を囘して隊に入り...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
... 135而して外の一切に優りてヂュウス憤る...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...動物性への逆転を憤るのは...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...(もっと、落ちついて――あの、小太郎への説法ぐらいに、吾を忘れて、憤るようでは、いかん...
直木三十五 「南国太平記」
...学者病中下女の不人情なるを憤るあたりの叙事...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...彼は何かに激して憤(おこ)ることは憤るけれども...
中里介山 「大菩薩峠」
...濁る浪の憤る色は...
夏目漱石 「幻影の盾」
...その主人の暴虐に憤る前に...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...船長だって憤るんだ」セコンドメイトは...
葉山嘉樹 「浚渫船」
...学校において文学の代りに語学の講義を聞かされて憤ることのできる者は...
三木清 「生存理由としての哲学」
...そんな美聲を持ちながら今迄俺獨り浪語させたと憤る内にも大悦びで伴返り...
南方熊楠 「人柱の話」
...何かその声の中には遊部の無礼を憤る短く張った声が籠っていた...
横光利一 「旅愁」
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