...命ぜられた事を中途半端(はんぱ)でやめてしまった貞世を憤る怒りとで葉子は自制ができないほどふるえていた...
有島武郎 「或る女」
...口には出さねど憤るということがそこに含まれている...
岡倉覚三 村岡博訳 「茶の本」
...すぐ吾々の平生の心の習慣から富豪の獨占を嫉み憤る念がちよいと頭を擡げかけたけれど...
近松秋江 「箱根の山々」
... 135而して外の一切に優りてヂュウス憤る...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...詩人の世を憤る声なるを忘るべからず...
登張竹風 「美的生活論とニイチエ」
...動物性への逆転を憤るのは...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...銀座を散策して珈琲の匂いなきを憤る必要もない...
永井荷風 「砂糖」
...学者病中下女の不人情なるを憤るあたりの叙事...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...憤るの情に堪えません...
中里介山 「大菩薩峠」
...それには充分に憤るべき理由があり...
中里介山 「大菩薩峠」
...憤るなよ――」と...
牧野信一 「鏡地獄」
...その……」十二憤るには...
牧野信一 「眠い一日」
...少年は公事を憤る人の口ぶりで滅茶苦茶に嘲笑した...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...協力は最も清潔に憤ることも知っている...
宮本百合子 「明日をつくる力」
...笑う時も憤る時も知らない様な重三の前に軽口に気の利いた悪る口も云い...
宮本百合子 「お久美さんと其の周囲」
......
三好達治 「海よ」
...この敗将が彼らの大将と彼らの勝利とを罵る長広舌に憤るどころか...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
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