...彼奴の憤慨(ふんがい)の火に油を注(そそ)ぐようなものですよ...
海野十三 「見えざる敵」
...正造はしだいに古河を罵倒して悲憤...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...ひとりはなれて憤りの念をもやしていたが...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...もっともっと突き詰めた憤ろしさのそれであった...
橘外男 「グリュックスブルグ王室異聞」
...来庵者が少い――殆んど無いといふことを憤慨してゐるが...
種田山頭火 「其中日記」
...覘はなれて長槍は大地の中につきささる〕アイナイアースその時に憤然として叫び曰ふ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...別に憤りもしなかった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...この『矢筈草』目にせば遂にはまことに憤(いきどお)りたまふべし...
永井荷風 「矢はずぐさ」
...寺田屋に憤死した「浪士」派の...
服部之総 「新撰組」
...思想として全体を憤慨する前に...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...俺の公憤と犯罪との関係である...
平出修 「逆徒」
...そのうちにやつと私に美代子の憤慨の理由が解りました...
牧野信一 「青白き公園」
...『私は鞠じゃないんだよ!』と私は悪い女のように憤りました...
松永延造 「職工と微笑」
...モンテーニュの諷刺の辛辣とその底にひそむ公憤とは...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...司法主任はスッカリ憤(おこ)っとったよ...
夢野久作 「二重心臓」
...それを知って憤慨したのは満寵(まんちょう)である...
吉川英治 「三国志」
...彼の憤死も、また、忠平の子息実頼が、その後、とかく多病がちになった事も、関係者の凶事は、みな、将門の祟りだといわれ出した...
吉川英治 「平の将門」
...――又八はそれに対して憤(む)っとした反抗を顔に示して睨(ね)め返(かえ)している...
吉川英治 「宮本武蔵」
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