...面(おもて)は憔悴(しょうすい)はしていたが...
泉鏡花 「唄立山心中一曲」
...憔悴(しょうすい)して行くところ...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...いかがでしょう? これから直ぐに宅へいらして頂けませんか知ら?」よく見ると夫人は憔悴して...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「恐怖の幻兵団員」
...すっかり憔悴して...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「和製椿姫」
...前に会ったときより一段と憔悴の見える正造の顔を見つめつつ...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...乱酒のため憔悴した相貌を見るに堪へないで...
種田山頭火 「其中日記」
...ひどく憔悴(しょうすい)したつやのない青白い顔色をしてほかの人の群れから少し離れて立っていた姿が思い出される...
寺田寅彦 「備忘録」
...早くも憔悴(しょうすい)してしまっていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...そして私は心身ともに憔悴してゆくばかりで...
豊島与志雄 「憑きもの」
...絶(た)えず只(たゞ)憔悴(せうすゐ)しつゝ沈鬱(ちんうつ)の状態(じやうたい)を持續(ぢぞく)した...
長塚節 「土」
...ながれてゆく砂と砂との隙間から蛤はまた舌べろをちらちらと赤くもえいづるこの蛤は非常に憔悴(やつ)れてゐるのである...
萩原朔太郎 「蝶を夢む」
...それらの憔悴した帽子のかげが...
萩原朔太郎 「月に吠える」
...静かな暮しのなかにも憔慮が絶えなかった...
原民喜 「蠅」
...貧苦に憔れたざまをして...
久生十蘭 「うすゆき抄」
...ビートリスはあたかも憔悴(しょうすい)しきったかのように顔を仰向けにして座っていたが...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「くちなしの花」
...――彼の視力が、小さな火花の眩惑から恢復するにつれて、闇の中から、一つのすさみきった、憔悴した、赤髯の顔が浮かびあがった...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「餓えた人々(習作)」
...入口に近い、焼けた木の根に、きたない訓練服にゲートルで、よごれたリュックをわきに置いて、たった今よそから帰って来たらしい、憔悴した明...
三好十郎 「その人を知らず」
...苦慮の憔悴(しょうすい)は...
吉川英治 「新書太閤記」
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