...そして憤慨し憎悪する自分が正しいのだと思う...
大杉栄 「新しき世界の為めの新しき芸術」
...如何(いか)にもその女を憎悪するような顔付をしていた...
高浜虚子 「漱石氏と私」
...感覚的に憎悪する...
太宰治 「火の鳥」
...また之を憎悪するの念もっとも高きものがあります故...
太宰治 「もの思う葦」
...もしも国民の大多数の尊敬しあるいは憎悪するような人が死にでもすればそのうわさは口から口へいわゆる燎原(りょうげん)の火のように伝えられるものである...
寺田寅彦 「一つの思考実験」
...さらに全世界の原子爆弾を憎悪する人々に捧ぐ...
峠三吉 「原爆詩集」
...もし自由を愛好するということから(唯物論者は恐らく誰よりこの自由を愛求しその妨害を誰よりも憎悪するが)...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...彼女を憎悪するのだ...
豊島与志雄 「或る作家の厄日」
...青春の気なくして如何(いか)で憎悪することができよう? 憎悪の地帯はもう通り越してしまっていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...俺は希望を憎悪する...
北條民雄 「断想」
...どこまでも正面から肯定して落着いてゐる照子が羨しくもあり憎くもありまた可憐にも見えて……などと思つてゐるうちに私は酷く自らを憎悪する気持が湧きあがりました...
牧野信一 「愚かな朝の話」
...浅薄な模倣性を憎悪する人がある...
宮本百合子 「現代の主題」
...信順は平素国猿を憎悪することの尤(もっと)も甚(はなはだ)しい一人(いちにん)であった...
森鴎外 「渋江抽斎」
...さきにそれを自分に与えた人を侮辱し憎悪するように見せかけることによって確保することができると考えるからである...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...悪漢堕落漢であると罵倒(ばとう)し憎悪する人種があるものだ...
山本周五郎 「思い違い物語」
...予は資本家が其れを好い事にして酷使するのを憎悪する立場から暫く離れて...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...どこに孔子のいッてる“道(みち)”なんてものがある?」日ごろ憎悪する相手にめぐりあって...
吉川英治 「大岡越前」
...謀主(ぼうしゅ)になっても亡(ほろぼ)したいほど憎悪する平家ではあるが...
吉川英治 「親鸞」
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