...そのときには憎い奴だと思つた...
小穴隆一 「二つの繪」
...僕が芥川をしんそこ憎い奴と思つたのはそれ一度きりである...
小穴隆一 「二つの繪」
...憎いとも思わないでいるのね...
ストリンドベルヒ August Strindberg 森鴎外訳 「一人舞台」
...争議を憎いとは思わなかった...
戸田豊子 「鋳物工場」
...憎いだけに猶更愛している...
豊島与志雄 「反抗」
...正直な土地の人は慄(ふる)え上ってまだ手をつける人はございません」「憎い奴じゃ...
中里介山 「大菩薩峠」
...幽霊の戸惑いは落語にもなりませんから、恨むにしろ、憎むにしろ、よく気をつけてしないといけません」「憎い、憎い、誰もが憎い、お豊の身体(からだ)と魂とを、わたしの手から奪い取って、再び世間のなぶりものにした、すべての人を憎みます、呪(のろ)います、恨みます」「そう言うお前さんは、真三郎さんという優男(やさおとこ)の本色を失って、どうやら、金蔵さんとやらの不良が乗りうつっているようです」「そんなはずはございません」「それでもそうとしか見えません、致されるものが致されてしまいました、人を呪わば穴二つということがそれなんです、あんまり強く人を恨んで人につきたがるものですから、かえって、お前さんが人につかれてしまいました...
中里介山 「大菩薩峠」
...南面して行くとホザいたその僭越が憎い! おれは忠義道徳を看板にするのは嫌いだが...
中里介山 「大菩薩峠」
...前々からサガリもそつちこつちあつて居憎いも居憎いんでせうしね...
長塚節 「おふさ」
...よく洗って幾松の荷物へ入れて置いたのは憎いやり方だ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...胸へ飛沫(しぶ)く血を除(よ)けたのは憎いぢやないか」「成程」「いづれ相模屋の後はお杉が繼(つ)ぐだらうよ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...憎い養子の玄龍が...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...――憎いのは下手人の疑(うたがい)を主人に被(かぶ)せようとした細工だ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...(……大変云ひ憎い...
牧野信一 「貧しき日録」
...憎い犯人をタタキ上げてみたくもなろうじゃないか...
夢野久作 「無系統虎列剌」
...憎いやつ!そう思って踏みつけるほど...
吉川英治 「江戸三国志」
...わが兄を殺した憎い奴...
吉川英治 「三国志」
...清十郎も憎い、小次郎も憎い、八王子で、酔っている自分を馬糧(まぐさ)小屋へ引きずりこんだ牢人者も憎い...
吉川英治 「宮本武蔵」
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