...飢餓と恐怖と困憊と悔恨と……眞暗な洞穴の中を眞黒な衣を着てゾロ/\と行く乞食の群! 野村は眼を瞑つた...
石川啄木 「病院の窓」
...さきに足利郡役所に被害民総代が召集されて仲裁を慫憊されたとき...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...私は疲労困憊の体だった...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「緋のエチュード」
...恁(こ)うなれば見えも外聞もありゃしない」お島はそう言って倦(う)み憊(くたび)れた男を引立てた...
徳田秋声 「あらくれ」
...その代り病人のほうも困憊の極に達してしまって...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...引き歪んだ困憊しきった顏をして...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...彼は再び極度の疲憊感に襲われた...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...筋肉の機能次第に衰憊したると共に...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...そして手足のみじめさと身体の疲憊(ひはい)とが増すとともに...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...あの通り困憊(こんぱい)しきっている...
中里介山 「大菩薩峠」
...彼の心は劇しく動揺して且つ困憊した...
長塚節 「太十と其犬」
...ああこんなにも生きる事はむずかしいものなのか……私は身も心も困憊(こんぱい)しきっている...
林芙美子 「新版 放浪記」
...いずれも疲労困憊の色を浮かべ...
久生十蘭 「魔都」
...明らかに喧嘩で疲労困憊している」「そうです...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「謎の四つ指」
...それは短期間に過度の努力をしたための困憊ではなかつた...
ジャック・ロンドン Jack London 山本政喜訳 「荒野の呼び声」
...彼の疲労困憊(こんぱい)を見すましてからいちどに大軍をおしすすめて伐(う)つ...
吉川英治 「三国志」
...肉体のご困憊(こんぱい)には剋(か)ちえない...
吉川英治 「私本太平記」
...まったく困憊(こんぱい)のいろを漲(みなぎ)らしていた...
吉川英治 「新書太閤記」
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