...彼女は憂愁に暮れている...
...彼の詩は憂愁を帯びている...
...憂愁の中で、彼は彼女を思い出した...
...彼の表情からは、憂愁が滲み出ていた...
...憂愁に浸り過ぎると、健康に悪影響が出ることもある...
...深い恍惚か歡喜か絶望か憂愁かを經驗することを知らざる者は...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...なが「憂愁」と「歡樂」と語らふ聲の蕭(しめ)やかさ...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...わが憂愁の邦(くに)に在りて...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...憂愁(ゆうしゆう)を風は葉並に囁きぬ...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...それでもやっぱり憂愁をまぎらす事が出来ず...
太宰治 「惜別」
...何よりも第一この憂愁は...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...――すべてそれらの、空粗な愛情、空粗な情緒、空粗な憂愁、空粗な詩、などの汎濫(はんらん)……...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...この中に個人はあてもなき感情過剰と憂愁より逃るることのできる新しき契機を見いだすであろう...
中井正一 「レンズとフィルム」
...連管(れんかん)に吹き調べる「虚空鈴慕(こくうれいぼ)」の一曲が一座の憂愁をば一層深くさせるようにいとど物淋しく聞え出すのであった...
永井荷風 「散柳窓夕栄」
...さびしき憂愁に閉されつつかくも靜かなる薄暮の空に汝は熱情を思ひ盡せり...
萩原朔太郎 「氷島」
...ゴリオ爺さんは学生の言葉によって深い憂愁の中に沈んでしまっていたので...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...東宝へ「憂愁夫人」を見にかけつける...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...にわかに寂しき者の息づまるような憂愁が...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「餓えた人々(習作)」
...それが今は憂愁(ゆうしゅう)となり...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...きわめてふかい憂愁のまま...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...然りと雖も彼が酒を嗜む太甚(はなはだ)しきに至りし所以のもの実に其父を喪ひたる無限の憂愁を散ぜんとするに由る...
山路愛山 「頼襄を論ず」
...そのとき父の顔にあらわれた憂愁の色は忘れがたいものだった...
山本周五郎 「日本婦道記」
...私にとっては一つの憂愁を切り抜ける事はいくらかの成長になります...
和辻哲郎 「ある思想家の手紙」
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