...彼女は憂愁に暮れている...
...彼の詩は憂愁を帯びている...
...憂愁の中で、彼は彼女を思い出した...
...彼の表情からは、憂愁が滲み出ていた...
...憂愁に浸り過ぎると、健康に悪影響が出ることもある...
...我等が「己れ」を忘れて他人の幸福と不幸と歡喜と憂愁との中に生きることが出來るものであることを知り得た...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...憂愁のやつれ姿ぞいぢらしき...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...月の光は宵々ごとにその憂愁と冷徹さを深め...
薄田泣菫 「独楽園」
...深い疑惑と苦悩と憂愁に私の心を閉ざして...
橘外男 「仁王門」
...何か理由のわからない白日の憂愁に囚(とら)われていた...
徳田秋声 「仮装人物」
...深い憂愁の面もちでじっとそれを眺めていた...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...白日のうちにそして静かな夢幻のうちに自然に眠りから醒めてゆくかの心の置場の無いような寂寥と憂愁とを...
豊島与志雄 「田原氏の犯罪」
...「異国人の中にあっての憂愁だね...
豊島与志雄 「どぶろく幻想」
...憂愁と瞑想と寂寥(せきりょう)と自由と人間の不在と神の存在とを現わしていた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...そこに一九二〇年代の青白い憂愁と...
中井正一 「物理的集団的性格」
...この時まで能登守の面(かお)に漲(みなぎ)っていた憂愁の色が一時に消えました...
中里介山 「大菩薩峠」
...かなしくもうつくしいものに――憂愁にみちたものに...
中原中也 「在りし日の歌」
...このものうい憂愁の本體が自分でも突きとめられなかつた...
林芙美子 「雨」
...まだかすかに甘い憂愁がのこっているようだ...
原民喜 「死のなかの風景」
...限りない憂愁の歪みがあたりに拡がる...
逸見猶吉 「逸見猶吉詩集」
...そしてどんなに大きな憂愁が...
ホーフマンスタール Hugo von Hofmannsthal 木下杢太郎訳 「チチアンの死」
......
三好達治 「駱駝の瘤にまたがつて」
...思いかなわぬ身なれども、という憂愁は、もう誰にでもある...
横光利一 「旅愁」
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