...我等は民族的特性の喪失を憂ふる必要を見ない...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...縱(たと)ひ渠(かれ)一たびその願の成らざるを憂ふとも...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...拡大する宇宙を憂ふ人よ...
李箱 「線に関する覚書5」
...たゞ茲に此の事件に關聯して予のひそかに憂ふること二三あり...
石川啄木 「無題」
...予又甚だ之を憂ふ...
大町桂月 「親子遠足の感」
...之を藏めて失はんことを憂ふ...
高山樗牛 「人生終に奈何」
...禍にかゝるをむしろ我憂ふ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...政府に一定の方針なく朝令暮改の窮状笑ふべく憂ふべきなり...
永井荷風 「荷風戰後日歴 第一」
...人々大風再来を憂ふ...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...その眞に「憂ふべき現象」を以て...
萩原朔太郎 「童話と教育について」
...汚(けが)されることを憂ふるの餘り...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...誰の竦毛を憂ふる心配もなく...
牧野信一 「城ヶ島の春」
...只々此病の為に日月を縮められ其目的を達し得ざるを憂ふるのみなり...
正岡子規 「読書弁」
...近くは他家の祝宴に招かれた席上昏倒したといふ憂ふ可き事の爲であつた...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...しかしわたくしは学殖なきを憂ふる...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...脈の昂進(こうしん)し居(を)れる外にさばかり憂ふべき所もなしと語られ候(さふら)ひしかば心やすくなり申し候(さふらふ)...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...憂ふるの餘り平常の素懷を同感の士に正して見たにすぎない...
吉川英治 「折々の記」
...荊楚深く憂ふるは只屈平」といふもこのことなり...
吉田松陰 「留魂録」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??