...わが日頃の憂さは悉く散じたり...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...もの憂さうにお挙げになり...
太宰治 「右大臣実朝」
...この憂さに沈むことの害毒を人一倍知れる心弱くやさしき者の自衛手段と解して大過なかるべし...
太宰治 「HUMAN LOST」
...これも君との結婚を許して貰えない憂さ晴らしだから...
谷崎潤一郎 「細雪」
...最初はほんの腰元しゅうの憂さはらしに...
谷崎潤一郎 「盲目物語」
...ただ憂さ晴らしのために飲んだんでございますよ...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...畫ごゝろもなき我が山ずみの憂さも慰むべく...
樋口一葉 「花ごもり」
...つかれ果てたようなもの憂さであった...
本庄陸男 「石狩川」
...その時こそは吾々は今迄の憂さを悉く清算して...
牧野信一 「女に臆病な男」
...入浴出来ない憂さも忘れて昼寝の夢に耽つた...
牧野信一 「祖母の教訓」
...あなた方の憂さを晴し健やかな夢を誘ふであらう万花燎乱たる十誡が...
牧野信一 「〔モダン紳士十誡〕」
...憂さを忘れるなら何にもワスレグサに限ったことはなく...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...その空家の中に入って土間で豪勢に火を燃やして憂さを晴らした...
松濤明 「春の遠山入り」
...貧亡((ママ))して居ると酒で憂さ晴しだよ...
宮本百合子 「お久美さんと其の周囲」
...いつになく独りにて燈火に向はん事の心憂さに...
森鴎外 「舞姫」
...いつになく独りにて燈火(ともしび)に向かわんことの心憂さに...
森鴎外 「舞姫」
...旅の憂さを慰めあふが航海の習なるに...
森鴎外 「舞姫」
...いつになく獨りにて燈火に向はん事の心憂さに...
森鴎外 「舞姫」
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