...憂うべき情勢にあることが小林の言葉で明白になった...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...村民の間にもようやく前途を憂うる気分が動きつつあることがわかった...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...従って地方の青年達が都会を指して来るということは憂うべき事と思う...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...半ば口の中で憂うつな独白をもらした...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...また憂うることに道理もあるのでありましたが...
中里介山 「大菩薩峠」
...茂太郎は、あらんかぎりの愉悦を以て、あらんかぎりのあこがれを捧げて、星をながめているのだが、虫を聞いている弁信の面(おもて)から、泣くが如く、憂うるが如き、一味の哀愁を去ることができません――これは二人の性格の相違にもよるのでしょうが、すべて天上を見るものには、無限のあこがれがあって、地上に眼を転ずる時は、誰しも一味の哀愁をわすれることができないのでしょう...
中里介山 「大菩薩峠」
...憂うべき性質のものでもないということです...
中里介山 「大菩薩峠」
...君が憂うるところの如く...
中里介山 「大菩薩峠」
...これを憂うる人もあろうが...
新渡戸稲造 「自警録」
...人の品行は高尚ならざるべからざるの論前条に「方今わが国においてもっとも憂うべきは人民の見識いまだ高尚ならざるの一事なり」と言えり...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...最も憂うべき所にして...
福沢諭吉 「日本男子論」
...王答えて我が憂うる所以(ゆえん)は我が婦を取り還しがたきを慮(おもんぱか)らず...
南方熊楠 「十二支考」
...国家の将来を憂うる塾であって...
山本周五郎 「季節のない街」
...ここでは生きた人間のことなど憂うるのが愚かなことだ...
横光利一 「旅愁」
...まことに憂うべき状態です」と...
吉川英治 「三国志」
...刻々憂うべき戦況にあったのである...
吉川英治 「三国志」
...決して憂うるに足りません」また二路の防ぎに対しては...
吉川英治 「三国志」
...早くも憂うべき破綻(はたん)の兆(きざ)しが事実となってあらわれた...
吉川英治 「新書太閤記」
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