...後顧の憂いは一応ないからでしょう...
梅崎春生 「凡人凡語」
...)語らざれば憂い無きに似たり...
太宰治 「虚構の春」
...別にすることもなくもの憂い日々を送りながら...
橘外男 「逗子物語」
...一つことの周りを堂々めぐりするだらだらともの憂い想念が...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...眉根に小さな皺を拵らえて軽い憂いを額に漂わしながら...
豊島与志雄 「愚かな一日」
...インテリゲンチアが百年前の憂いと憤りとを百倍してもまだ足りないのではなかろうか...
服部之総 「黒船来航」
...その眼は憂いのために烈しかった...
エドガア・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「沈黙」
...ハヌマン味方の創(きず)を治せんとて薬樹を北海辺に探るうち日暮れて見えぬを憂い...
南方熊楠 「十二支考」
...世の法律を逃るるとも後(あと)追わるべき憂いなき由を語り聞かせぬ...
宮崎湖処子 「空屋」
...決して憂い悲しませるようなことはないよ」と...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...家族の関係も同じように、夫妻のあいだも兄妹の仲も、他人の集まりのようにばらばらで、よろこびや悲しみ、憂いやたのしみ、愛情や劬(いたわ)りなど、一つとして共通のものはなかった...
山本周五郎 「やぶからし」
...憂いはおやめ下さい...
吉川英治 「三国志」
...ために変ずるの憂いがないとはいえません...
吉川英治 「三国志」
...憂いていた一人でしたが――果たして」ふと...
吉川英治 「新書太閤記」
...もうそんな憂いはありません)と...
吉川英治 「新書太閤記」
...憂いを磊落(らいらく)に霧散(むさん)してしまうとかいうことのできない彼は...
吉川英治 「新書太閤記」
...憂いを吐く人悪い者に出会ったと思ったのであろう...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...もう死骸が追いかけて来る憂いはなかったが...
吉川英治 「宮本武蔵」
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