...それでもおかげさまで飢えと寒さとの憂いがないだけ...
伊藤左千夫 「水籠」
...一瞬間に失うかもしれない憂いの下にあって...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...ほとんど逆転の憂いがないと見なければなりません...
中里介山 「大菩薩峠」
...洪水の憂いというものからも救われましょう...
中里介山 「大菩薩峠」
...薫の憂いを見てはいっそうその思いがつのって...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...必ず憂いがあるにちがいありません...
横光利一 「旅愁」
...しかし冤(えん)を恨んで深く郷藪(きょうそう)に隠れた彼、にわかに命を奉じるであろうか」「いや、勅使をお降しあれば、元来憂国の人、かならず御命にこたえましょう」さらばと、勅使をして、平西(へいせい)都督の印綬を持たせ、また詔をもって、事にわかに、(汝、国を憂い、南陽諸道の軍馬を糾合(きゅうごう)して、日を期し、長安に出るあらば、朕また鸞駕(らんが)を備えて長安へむかい、相会してともに孔明をやぶらん)と、伝えさせた...
吉川英治 「三国志」
...ひとりひとりが敵の三人に当れば足りる」「各に憂いはない...
吉川英治 「新書太閤記」
...深い憂いが残っていた...
吉川英治 「新書太閤記」
...茶道に携(たずさ)わっているものの口から憂いられていたことでもある...
吉川英治 「新書太閤記」
...他人へ奪(と)られたような憂いをもって...
吉川英治 「親鸞」
...憂いに重い春の一日は暮れた...
吉川英治 「親鸞」
...五憂いの多い時代である...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...憂いを面(おもて)にあらわして...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...――それもご隠居さまの憂いのおひとつだが」「ひとり又四郎に限らず...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...致命的な憂いが起っていた...
吉川英治 「源頼朝」
...寺の者もよくいわないとみえて、戻って来ると、伊織の顔つきに、憂いが見えた...
吉川英治 「宮本武蔵」
...子ども心の憂いに過ぎなかった...
吉川英治 「宮本武蔵」
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