...酒色の慾を満足せんとするのである...
W・S・モーゼス William Stainton Moses 浅野和三郎訳 「霊訓」
...彼は發展の慾望淨化の慾望が内から盛んに燃え立つ事を願つてゐた...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...学資ばかりでなく他の様々な慾望を抑え兼ねたのかも知れない...
江戸川乱歩 「心理試験」
...先ずその奇異な性慾を呼び醒(さ)まされたのであろう...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...『死の如く強し』は余りに小さくこだわつて執着した性慾だ...
田山録弥 「西鶴小論」
...即ち愛慾道に堕して了ふものが多い...
田山録弥 「谷合の碧い空」
...内面的な慾求が、何か新しい生活形式を要求してゐた...
徳田秋聲 「二つの失敗」
...あの、爛れた愛慾、腐った愛撫……...
豊島与志雄 「操守」
...異性に対する凡(すべ)ての性慾的感覚を以て社会的最大の罪悪となされたる法制を戴(いただ)くものたり...
永井荷風 「江戸芸術論」
...三毒(さんとく)五慾(ごよく)の糸をだし生死(しょうし)のかせわのひまいらぬさあてもとうとき...
長谷川時雨 「西川小りん」
...貪慾な後家の金貸婆が不当に儲けたように...
葉山嘉樹 「労働者の居ない船」
...二口三口味ふと食慾は次第に募つて...
正宗白鳥 「避病院」
...自己の無反省な慾望の築き上げた塔に...
宮本百合子 「男…は疲れている」
...また親切から利慾に変ったことを意味する...
柳宗悦 「工藝の道」
...猛烈な食慾をもつていた...
ジャック・ロンドン Jack London 山本政喜訳 「荒野の呼び声」
...暗(やみ)に投げられた妖婦の黒髪は、煙のように散らかって、ひとすじひとすじ、愛慾の息をつき、悲恋の呪いを描くものの如く、日本左衛門の顔や肩にまつわりました...
吉川英治 「江戸三国志」
...愛慾の血にぬられて行くに違いない...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...そのすさまじい征服慾の吐け口を見いだすのみに...
吉川英治 「宮本武蔵」
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