...離慾の寂靜は四諦を悟る所以なりと...
高山樗牛 「人生終に奈何」
...おそろしい我慾の鬼ばかりだった...
太宰治 「竹青」
...名誉慾か権勢慾の乗りかかった船の...
太宰治 「トカトントン」
...自分のためという慾念を...
太宰治 「もの思う葦」
...君ら被抑圧大衆が常に求慾飢餓するところの簡明...
鶴彬 「鶴彬全川柳」
...未熟な私は双方の学校を懸持(かけもち)しようなどという慾張根性(よくばりこんじょう)は更(さら)になかったにかかわらず...
夏目漱石 「私の個人主義」
...分外の慾さへ渇かねば此上に望みもなし...
樋口一葉 「十三夜」
...なお且つそういう意慾が湧き起るものであろうか...
久生十蘭 「海難記」
...腹の中はなか/\の慾深である父親のことを...
牧野信一 「滝のある村」
...鈍間で臆病でその上慾深であるために実地の採集が極めて稚拙だつたから...
牧野信一 「真夏の朝のひとゝき」
...例えば金銭或は位置等の如し)此故に同種の慾を備へ居る人間が一様に人と為らぬは其筈の事にて...
正岡子規 「読書弁」
...いろんなものが慾しくなるし若ければ皆がちやほや言ふし...
室生犀星 「蒼白き巣窟」
...「あれをくれよ」「いくらくれなければイヤだよ」「すぐにしてくれよ」などと種々な場合の意志表示を實に子供の慾求のやうに云つてのけた...
吉川英治 「折々の記」
...慾望には目のくらむ漢(おとこ)ですから...
吉川英治 「三国志」
...みんな自分の慾(よく)ではない...
吉川英治 「神州天馬侠」
...おれの食慾(しょくよく)をそそらないぞ」「さようですか」「乾章魚をおだし...
吉川英治 「神州天馬侠」
...少年の旺(さか)んな智慾は...
吉川英治 「新書太閤記」
...色も慾もなく寝たのだった...
吉川英治 「松のや露八」
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