...即ち幸福の慾望が自我意識の覚醒に伴はなければならない...
石川三四郎 「社会的分業論」
...寂しいばかりを慾(よく)にして...
泉鏡花 「海異記」
...結婚に於ける信実は人をして肉慾的の本能と情熱より自由にせしめ...
エレン・ケイ 伊藤野枝訳 「恋愛と道徳」
...加之ならず自分達が利慾的盲動や何よりも好きな不善の快楽を攻撃されるのが読書子側だから何となしに読書家を煙たがる...
内田魯庵 「家庭の読書室」
...やはり人間らしい慾(よく)があったために...
海野十三 「少年探偵長」
...先ず羽田で一番慾張りで年を取った者を味方に附けるんだ...
江見水蔭 「悪因縁の怨」
...みだりがはしき獸慾の嵐を柳にうけて...
大町桂月 「冬の榛名山」
...縛られていては食慾(しょくよく)も出ないであろうし...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のおんな」
...なんと云ふ慾張根性の強い事でせう...
ドストエウスキー Fyodor Mikhailovich Dostoevski 森林太郎訳 「鰐」
...自分の性慾を金の力によって滿すような機会を...
豊島与志雄 「理想の女」
...唯おりおり寂寞を追求して止まない一種の慾情を禁じ得ないのだというより外はない...
永井荷風 「放水路」
...飯沼慾斎(いいぬまよくさい)の『草木図説(そうもくずせつ)』巻之六(文久元年辛酉1861)※に草(通名)と出で...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...かくて私の作家的貪慾さはむしろこの物語の背後のほうへいよいよ旺盛な空想を走らせないわけにはゆかない...
正岡容 「我が圓朝研究」
...私は殆んど本能的な活動慾に駆られて私の目の前に現われる何物にでも手を動かした...
三木清 「語られざる哲学」
...慾を云えば何とか一言口を利いてから出立したくなりました...
山下利三郎 「流転」
...おれの食慾(しょくよく)をそそらないぞ」「さようですか」「乾章魚をおだし...
吉川英治 「神州天馬侠」
...慾心の修羅場(しゅらば)はなかなかやまなかった...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...全身を知識慾の袋にし...
吉川英治 「宮本武蔵」
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