...何かを知りたいといふ慾のためには決して飽きる事を知りません...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...その元氣は性慾並びに生々慾が軍事...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...慾も得もない佳い字を書くようになる...
高村光太郎 「書について」
...性慾も充たされなければならない...
種田山頭火 「其中日記」
...まずい総菜を強(し)いるのでは結局胃を悪くし食慾を無くしてしまうのがおちである...
寺田寅彦 「マーカス・ショーとレビュー式教育」
...右翼思想行動団体をこれで以て一緒に取締ろうと余計な慾を出したので物にならずに終ったのである...
戸坂潤 「現代日本の思想対立」
...比較的弱い情慾は単なる興味と同じものです...
豊島与志雄 「悪夢」
...それがへんに性慾的な美しさであった...
中島敦 「プウルの傍で」
...未熟な私は双方の学校を懸持(かけもち)しようなどという慾張根性(よくばりこんじょう)は更(さら)になかったにかかわらず...
夏目漱石 「私の個人主義」
...就中、その性慾は、ああした病気に特有な一種の恐ろしい熱病的執拗をもつて、絶えず此の不幸な青年を苦しめたものである...
萩原朔太郎 「月に吠える」
...慾ばってはいかん...
林芙美子 「新版 放浪記」
...それと同じき慾求が生れて来たのであるから――私は...
溝口健二 「日本趣味映画」
...前述驢様の長耳を持ったフリギア王ミダスは貪慾で自分の糞を金に変えたと伝えられ...
南方熊楠 「十二支考」
...吝嗇(りんしょく)・貪慾ないしは幸運によって...
柳田国男 「家の話」
...慾をかわいたって仕様が御座んせん...
夢野久作 「悪魔祈祷書」
...沙門(しゃもん)のいう、愛慾即是道...
吉川英治 「新書太閤記」
...狡猾(こうかつ)な眼色を慾に燃え立たせる...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...そんな慾望が湧いたのである...
神西清訳 「ムツェンスク郡のマクベス夫人」
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