...その後の料理を完全に楽しむ丈の食慾を持っていた...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...公高はもう真人間に立ちかえるとはいくら母の慾目でも思われません...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「魂の喘ぎ」
...餘りに慾張りたる哉...
大町桂月 「梅の吉野村」
...貪慾(どんよく)...
太宰治 「女の決闘」
...私みたいに、何もしたくなければ、いっそ何もしなくてすむのだし、どんな悪いことでもできる状態に置かれているのだし、また、勉強しようと思えば、無限といっていいくらいに勉強の時間があるのだし、慾を言ったら、よほどの望みでもかなえてもらえるような気がするし、ここからここまでという努力の限界を与えられたら、どんなに気持が助かるかわからない...
太宰治 「女生徒」
...則ち慾が無いと云ふ譯では無い...
田中正造 「亡國に至るを知らざれば之れ即ち亡國の儀に付質問」
...愛慾の世界を荷ってる者とであった...
豊島与志雄 「溺るるもの」
...そが郷国(きょうこく)フランドルの古画に現はれたる生活慾の横溢(おういつ)を称美したる一章あり...
永井荷風 「江戸芸術論」
...唯おりおり寂寞を追求して止まない一種の慾情を禁じ得ないのだというより外はない...
永井荷風 「放水路」
...それよりそう慾張(よくばら)ないで...
夏目漱石 「道草」
...本体の性慾が下劣であるのではない...
二葉亭四迷 「平凡」
...故に一慾起れば一慾消え...
正岡子規 「読書弁」
...材料そのものが知識慾の對象である...
三木清 「歴史哲學」
...誰が見ても無慾恬淡(むよくてんたん)な老農夫ではないか」「それはおまえさんがそう思うだけだよ」「一個無名の村夫子(そんふうし)ではないか」「おまえさんは名無しでもねえし...
山本周五郎 「似而非物語」
...この店をば慾しがっとる奴の処へ行(い)て委任状と引換えに五十両貰うて来た...
夢野久作 「近世快人伝」
...自分の表現慾との間にコンナ霊的の共鳴がある」とかいうような根本的の説明には触れていない...
夢野久作 「能とは何か」
...智慾は旺(さかん)なるも...
吉川英治 「脚」
...自分の心のうちで明滅する慾情のはためきへ胸のうちで云っている...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??