...而しそれは自己の慴伏(しょうふく)によつて到達せらるゝのである...
エレン・ケイ 伊藤野枝訳 「恋愛と道徳」
...所謂怒れば萬夫を慴伏せしめ...
大町桂月 「妙義山の五日」
...いくらそうでございませんと私が言っても感じがすこぶる滑らかになってどうも私がフガを堂々と慴伏(しゅうふく)せしめたような恰好にも見えてくるが...
橘外男 「ナリン殿下への回想」
...「ああ!」と慴(おび)えたように中声を発して...
近松秋江 「霜凍る宵」
...私は物に慴えたように立竦んだ...
豊島与志雄 「或る男の手記」
...八重子は慴えたように...
豊島与志雄 「怒りの虫」
...」姉も慴えていた...
豊島与志雄 「月明」
...彼は俄に真黒な木立に慴えて...
豊島与志雄 「子を奪う」
...夕立雲に木村さんはいささか慴えていました...
豊島与志雄 「食慾」
...彼は不気味な慴えを感じて足を早めた...
豊島与志雄 「反抗」
...彼は幽鬼に出逢ったような慴えを感じた...
豊島与志雄 「反抗」
...悪い方が慴伏されると勢い...
中里介山 「大菩薩峠」
...と慴されて頭をかいて引きさがつたHもあつた...
牧野信一 「貧しき日録」
...嚴たる雪白の偉容は只仰ぎ見て慴くばかり...
吉江喬松 「山岳美觀」
...目のまえに慴伏(しょうふく)するなどのことは...
吉川英治 「私本太平記」
...彼の明敏と鋭利なひとみに慴伏(しょうふく)しすぎて...
吉川英治 「新書太閤記」
...信長の震撼(しんかん)に慴伏(しょうふく)して...
吉川英治 「新書太閤記」
...大地へ額(ひたい)をすりつけて慴伏(しょうふく)する...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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