...けれども葉子は二人がせめては目だけでも慰め合いたい願いに胸を震わしているのをはっきりと感ずるように思った...
有島武郎 「或る女」
...利害を超えた友情をたのしむことのできる一人がここへ来てくれたので僕は大いに慰められている...
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン Ludwig van Beethoven、フランツ・ゲルハルト・ヴェーゲラー Franz Gerhard Wegeler、エレオノーレ・フォン・ブロイニング Eleonore von Breuning、ロマン・ロラン Romain Rolland 片山敏彦訳 「ベートーヴェンの生涯」
...多くの志を抱いてそれを世の中に発表することのできない者を慰めたものはない...
内村鑑三 「後世への最大遺物」
...慰められるなんて...
太宰治 「皮膚と心」
...何かにつけて慰め合うていらっしゃいました」とさえ云っている...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...B達のものとして慰め...
田山録弥 「犬」
...是は無論(むろん)一時の慰めの言葉だろうけれど...
徳永保之助 「洪水のように」
...親仁はふりかへりふりかへり慰め顔になにかいふのだが言葉が違つてさつぱりわからない...
中勘助 「銀の匙」
...彼らは慰めらるべければなり」この慰め手は神である...
永井隆 「この子を残して」
...唯一の活路として美の世界に慰めを求めようとする...
中野秀人 「第四階級の文学」
...姉の奧方を慰めに來たといふ妹のお淺が...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...却って彼の女等は二人で慰め合い...
松永延造 「職工と微笑」
...毎日お慰めにして暮らしておいでになった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...娘のいのちの役に立ったことはせめてもの慰めです...
室生犀星 「姫たちばな」
...家主の女が慰めて...
シュニッツレル Arthur Schnitzler 森鴎外訳 「みれん」
...慰めてもやれたんだがね』Rは常陸に來た時...
横瀬夜雨 「女子文壇の人々」
...」と千鶴子は慰めた...
横光利一 「旅愁」
...残刻(ざんこく)に、されどまた痛快に、わが一人(ひとり)とり残されし冷たき心を苛(さいな)むその銅鑼(どら)……込み合へる人人(ひとびと)に促され、押され、慰められ、我は力なき毬(まり)の如(ごと)く、ふらふらと船を下(くだ)る...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
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