...お慰みに御覧あそばしませぬか」お槇はお梅をはじめ一行を誘って楊枝店へ往った...
田中貢太郎 「南北の東海道四谷怪談」
...愛することは出来ないまでも慰み物にはしなかったつもりだ」と...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...喧嘩を慰みと思っている軍人党と...
寺田寅彦 「枯菊の影」
...寄り集って来ては慰みものにして痛快がっていることであった...
富ノ沢麟太郎 「あめんちあ」
...わたし見たような女給なんぞは全く一時的の慰み物だわ...
永井荷風 「つゆのあとさき」
...『矢筈草』の一篇もとこの事を書綴りて愛読者諸君のお慰みにせんと欲せしなり...
永井荷風 「矢はずぐさ」
...下らぬ慰みだ...
中島敦 「光と風と夢」
...何時までも若旦那の慰みものになつてゐる筈はありません...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...(八月三日)八十四○この頃病床の慰みにと人々より贈られたるものの中に鳴雪(めいせつ)翁より贈られたるは柴又(しばまた)の帝釈天(たいしゃくてん)の掛図である...
正岡子規 「病牀六尺」
...慰みに書いたり笑いながら書いたりしたものもあるが...
柳田国男 「故郷七十年」
...またそれからさらに転じて只(ただ)の慰みの食物にまで...
柳田国男 「木綿以前の事」
...慰み半分に工業用ダイナマイトを使って極く内々で遣っていた奴が...
夢野久作 「爆弾太平記」
...くる/\ることを覺え込んだ尾長猿がまた彼等の慰み相手であつた...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...ほんの気慰みに扱っているという容子(ようす)...
吉川英治 「新書太閤記」
...それだけでは慰みません...
吉川英治 「親鸞」
...これをお慰みに上げてくれと言って...
吉川英治 「梅※[#「風にょう+思」、第4水準2-92-36]の杖」
...慰みにもなるで」「心得ました」「では...
吉川英治 「宮本武蔵」
...すばらしい慰みを取り逃がした...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「にんじん」
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