...しかしながら今は岡村も慥(たし)か三十以上だ...
伊藤左千夫 「浜菊」
...あゝ慥に、何かがかれに拒(こば)ませてゐるのだ...
伊東静雄 「詩集夏花」
...上着にも慥(たしか)に二種の別有り...
坪井正五郎 「コロボックル風俗考」
...それは娘はいゝ慥に氣に入つたのである...
長塚節 「開業醫」
...それでも以前からの關係であることを彼等の心に慥められるが遺憾であつた...
長塚節 「開業醫」
...それは慥か既に亡くなつた(義理の)祖父から父に引き渡つた裁判が...
中原中也 「その頃の生活」
...慥(たし)かに見覺(みおぼえ)のある二枚折(まいをり)であつた...
夏目漱石 「門」
...慥(たし)か三場処ほど謹慎しなければ...
長谷川時雨 「市川九女八」
...その樹は慥(たしか)に下の方の深い谷間に聳(そび)えて居るといふことがよくわかる...
正岡子規 「病牀六尺」
...慥(たし)かではないし...
山本周五郎 「青べか物語」
...疑うにはあまりに誠実であり勤勉であった、仕事の慥かさ、人柄の堅さ...
山本周五郎 「追いついた夢」
...そのことを慥かめて来たらしい...
山本周五郎 「季節のない街」
...六「それは慥かですね...
山本周五郎 「風流太平記」
...彼は充分やるに相違ない」「それが慥かなら...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...まださめていないことを慥(たし)かめてから...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...という漠然とした表示以外には「これが慥(たし)かだ」という証明は一つとして存在しないのであった...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...――が、そういう瑕瑾(かきん)を認めても、なお、玄蕃允の素質は、慥(たしか)に、衆にすぐれていた...
吉川英治 「新書太閤記」
...慥(たし)かに見たことはある女だ」「おぬし...
吉川英治 「宮本武蔵」
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