...一つは慥(たし)かに日本の自然主義的な小説に厭きた反動であらうと思ふ...
芥川龍之介 「愛読書の印象」
...今から何れとも慥に云ふことは困難であるが...
丘浅次郎 「自然の復讐」
...積極的に大きな力を添えているのは慥(たし)かですから覚えていて下さい...
夏目漱石 「こころ」
...何の運動であるか慥(たし)かに解(わか)らなかつた...
夏目漱石 「それから」
...從(したが)つて自分(じぶん)の身體(からだ)にも少(すこ)しの異状(いじやう)を引(ひ)き起(おこ)さなかつた事(こと)が慥(たしか)に分(わか)つた時(とき)...
夏目漱石 「門」
...蕪村は慥(たし)かに小説的思想を有したり...
正岡子規 「俳諧大要」
...慥かにそう鳴くように聞えた...
山本周五郎 「青べか物語」
...「可哀そうなことは慥かだが...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...慥(たし)かに、由利江のいるところには必ず温かい楽しい雰囲気がついてまわった...
山本周五郎 「落ち梅記」
...慥(たし)かに、彼も佐吉の取持ちで幾人かの女客と逢った...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...あとでよく診なければ慥かなことはいえませんが」「よかった...
山本周五郎 「さぶ」
...日を慥かめたところ昨夜の今朝だった...
山本周五郎 「その木戸を通って」
...――」慥(たし)かに「ひい――」という声であった...
山本周五郎 「風流太平記」
...平四郎はそれを慥かめてから...
山本周五郎 「山彦乙女」
...仕事をすれば慥(たし)かな腕をみせるが...
山本周五郎 「ゆうれい貸屋」
...遊歴の地を多く西国方面に求めたことは慥(たし)かであろう...
吉川英治 「新書太閤記」
...慥(たし)かめた上の仕事なのだ...
吉川英治 「源頼朝」
...……気を慥乎(しっかり)して! 今! もう直ぐにお助けいたしますから」岩と岩のあいだに顔を寄せていったが...
吉川英治 「宮本武蔵」
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