...彼の最後の慟哭(どうこく)はクリストの最後の慟哭のやうにいつも我々を動かすのである...
芥川龍之介 「西方の人」
...何時までも苦惱のうちに在つて何の慰藉もなく顛倒し惑亂し慟哭し絶叫してゐるのである...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...慟哭し絶叫するものと共に渾沌の間に昏迷してゐる間...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...とくにこのわが最後の罪、この大なる、血なまぐさき、かつ慟哭に満ち、毒性を持つ罪を許し給え...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...酒うすしせめては燗(かん)を熱うせよ慟哭(どうこく)せしは昔となりむ明治節昭和六年十一月十三日 東大俳句会...
高浜虚子 「五百句」
...声も無く慟哭(どうこく)していた...
太宰治 「新釈諸国噺」
...」と哀慟(あいどう)して言う...
太宰治 「竹青」
...寡婦になったお前と小児(こども)のことを思うとなつかしくてたまらないからやってきたのだ」細君はそれを聞くと一層悲しくなって慟哭した...
田中貢太郎 「陸判」
...慟哭しつゝ立ち留る...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...涙を拭ふ慟哭の*本を我まづ成し遂げむ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...慟哭を續け乍らも...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...時々慟哭の聲放つ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...直面すれば何人でも慟哭してもしきれぬであろうこの実感を受けとることは出来ない...
峠三吉 「原爆詩集」
...自分は彼れレニエエが「われはヴェルサイユの最後の噴泉そが噴泉の都の面(おもて)に慟哭(どうこく)するを聴く...
永井荷風 「霊廟」
...死に行く者の膝を抱いて慟哭(どうこく)した...
中島敦 「光と風と夢」
...獄門の下で慟哭(どうこく)しておりました」というのである...
吉川英治 「三国志」
...大蔵山の崖で取ッ組んだあとで泣き合ったときのように体じゅうで慟哭(どうこく)した...
吉川英治 「私本太平記」
...慟哭(どうこく)に血を吐いても...
吉川英治 「新書太閤記」
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