...目の上を両手で無慚(むざん)に引擦(ひっこす)ると...
泉鏡花 「婦系図」
...臆病(おくびょう)に慚愧心(ざんきしん)が起こって...
伊藤左千夫 「春の潮」
...落胆と憤懣(ふんまん)と慚愧(ざんき)と一時に胸に湧(わ)き返った...
伊藤左千夫 「春の潮」
...心の隅(すみ)の何処(どこ)かに尚(ま)だ残ってる政治的野心の余燼(よじん)等の不平やら未練やら慚愧やら悔恨やら疑惑やらが三方四方から押寄せて来て...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...慚愧赤面するばかりだ...
太宰治 「津軽」
...そこで気がついてひどく慚じた...
蒲松齢 田中貢太郎訳 「蓮花公主」
...この履ですね」李はますます慚(は)じて...
田中貢太郎 「蓮香」
...『アートレ,デース及び他の全アカイアの諸將軍、見よ長髮のアカイアの衆人亡び、鮮血はスカマンダロス奔流のほとり、アレース軍神に、無慚に蒔かれ、魂魄は冥王の府に沈み去る...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...破滅無慚の境より...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...『急げ汝ら不肖の子、無慚のやから、汝らは水師のほとりヘクト,ルに代りて死せばよかりしを...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...彼の屍體を無慚にも曳きずり...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...そうして胸部全体から言えば、いかにも歪形の感じで、無慚である...
外村繁 「落日の光景」
...成功したならば決して生じなかったに違(ちが)いない道義的慚愧(ざんき)の念が...
中島敦 「名人伝」
...かつ平常の徳化が少年に及ばなかったのを深く慚(は)ずるのであります...
夏目漱石 「坊っちゃん」
...見るも無慚な顏容(かほかた)ちです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...芳年の無慚絵が持った境地...
野村胡堂 「芳年写生帖」
...それやこれや思ひあはせてまことに慚愧に耐へないことが多い...
三好達治 「測量船拾遺」
...「老先生!慚愧(ざんき)にたえません! 事ここに至っては何事も及ばないことですが...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
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