...たちまち慚汗(ざんかん)の背に流るるを覚ゆ...
有島武郎 「星座」
...二葉亭の交際した或る文人が或る雑誌に頼まれて寄稿した小説が頗(すこぶ)る意に満たないツマラヌ作であるを頻(しき)りに慚愧(ざんき)しながらも...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...――放逸無慚の過去がひし/\と迫る...
種田山頭火 「其中日記」
...自分の中にもどこかに隠れているらしい日本人固有の一番みじめな弱点を曝露されるような気がして暗闇の中に慚愧(ざんき)と羞恥(しゅうち)の冷汗を流した...
寺田寅彦 「KからQまで」
...其天妃また*同胞のヘーレーに向ひて語る『ああ無慚! 人間の中最愛のサルペードーン...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...無慚の汝いかにして彼より劣る軍將を混戰中に救ふべき! 150生ける間はトロイアと汝とのため盡したる彼の屍(から)より犬の群攘ふを汝敢てせず!故にリキエー軍勢の一人われに從はゞ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...彼の肩より頭より無慚に武具を剥ぎ取りて...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...確かの勝をトロイアに、クロニーオーン與へしを、 625今や悟れるメネラオス、又勇剛のアイアース、即ち衆にアイアース・テラモニデース陳じ曰ふ、『あゝ無慚なり、トロイアに助けを天父クロニオーン、貸すを今はた悟るべし、思慮淺はかの人の子も...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
... 735無慚の最後遂げしめむ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...今それは「慚愧にたえぬ」という...
戸坂潤 「読書法」
...一旦嬌名ヲ都門ニ馳セシムルヤ気ヲ負フテ自ラ快トナシ縦令悲運ノ境ニ沈淪スルコトアルモ自ラ慚ヂテ待合ノ女中牛肉屋ノ姐サントナリ俗客ノ纏頭ニ依ツテ活ヲ窃ムガ如キモノハ殆一人モ有ルコトナカリキ...
永井荷風 「申訳」
...さすがに慚愧(ざんき)に堪えないものと見えて...
中里介山 「大菩薩峠」
...今まで知らずに居つたことを自分は心に慚ぢた...
長塚節 「教師」
...無慚(むざん)なことを平気でする...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...不忠の罪を慚(は)じて...
吉川英治 「三国志」
...このまま長らえて落ちのびられよう」慚愧(ざんき)にとらわれて...
吉川英治 「三国志」
...老母の姿へ胸中一ぱいな慚愧(ざんき)の眼を伏せて...
吉川英治 「新・水滸伝」
...慚愧(ざんき)いたしております...
吉川英治 「源頼朝」
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