...無慙(むざん)にもはかなくなつた幾萬(いくまん)の人(ひと)たちの...
泉鏡太郎 「十六夜」
...これはもっとも兇悪無慙の気違いには相違ないけれど...
江戸川乱歩 「一寸法師」
...苦悶の指先にその名を書き止めた無慙の気持ばかりであった...
江戸川乱歩 「お勢登場」
...無慙にも、幼い茂少年は、もう母親の見境がつかず、まるで彼女を恨み重なる仇敵でもあるかの様に、倭文子の胸に武者振(むしゃぶ)りつき、柔かい肌に、けものの様な爪を立てて、かきむしり、かきむしるのであった...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...相手を無慙(むざん)に傷つける...
太宰治 「誰」
...無慙(むざん)の姿である...
太宰治 「女人訓戒」
...情けないとも慙愧とも恥ずかしいとも何とも譬えようもない気持がして...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...慙(は)じると共にひどく恐れて...
蒲松齢 田中貢太郎訳 「小翠」
...小翠は自分の過(あやまち)を慙(は)じて王夫妻の前へいってあやまった...
蒲松齢 田中貢太郎訳 「小翠」
...無慙の我を率ゆべく望むが故にまたこゝに...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...漂浪の道進むべき無慙の姿ものがたる...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...デーイポボスよ認むるや?無慙の汝...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...心ざま兇惡無慙なること...
長谷川時雨 「凡愚姐御考」
...なんという無慙なこと...
久生十蘭 「玉取物語」
...すべて同挙(どうきょ)同行(どうこう)の人々に対して聊(いささ)か慙愧(ざんき)の情なきを得ず...
福沢諭吉 「瘠我慢の説」
...小山も慙愧(ざんき)に堪(た)えず「モー分ったよ...
村井弦斎 「食道楽」
...ひそかに慙愧(ざんき)して...
吉川英治 「三国志」
...以来慙愧(ざんき)にせめられて...
吉川英治 「三国志」
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