...イヤで別れたのでない大杉に最後の訣別(わかれ)を告げに来て慎ましやかに控えていたが...
内田魯庵 「最後の大杉」
...無言で慎ましやかに待っているところへ...
林不忘 「安重根」
...慎ましやかに弁解した...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...軽く笑つて慎ましやかに眼を伏せた...
牧野信一 「或る日の運動」
...細い眼を慎ましやかに伏せた...
牧野信一 「「悪」の同意語」
...努めて慎ましやかにその花見の人に愛想を述べた...
牧野信一 「お蝶の訪れ」
...兄さん――海路(かいろ)――といふのは如何かしら?」と慎ましやかに微笑した...
牧野信一 「海路」
...夜半再び相まみへるまでの無事を祈る! といふほどの慎ましやかさをもつて...
牧野信一 「川蒸気は昔のまゝ」
...それにしてもその慎ましやかさや平穏を希ふ状態などが叙述の点で淡白の趣にも達せず砂を噛む不足を覚ゆるのであつた...
牧野信一 「月評」
...優勝杯をさゝげたキャプテンの傍らに大きな花環を抱へた彼が慎ましやかに立つてゐた...
牧野信一 「サクラの花びら」
...あんなに慎ましやかな酒飲みであつたが...
牧野信一 「自烈亭」
...たゞ極めて慎ましやかに...
牧野信一 「毒気」
...慎ましやかに眼蓋を伏せて溜息を吐いた...
牧野信一 「夏ちかきころ」
...佳人は白羽根の扇子で悠やかに自分の慎ましやかな微笑を煽ぎながら「朝と...
牧野信一 「〔モダン紳士十誡〕」
...誰でも告白するときには慎ましやかだが...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...饗宴はたしかに慎ましやかなものだったが...
山本周五郎 「季節のない街」
...仕事は親切で態度も慎ましやかである...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...ぴったりと金魚の乱れる大鉢の胴の前に静止している慎ましやかさ...
横光利一 「旅愁」
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