...五六頁許りの評論の載つてゐる雜誌を態々持つて行つて貸して...
石川啄木 「鳥影」
...態々出て来て直ぐ伴れて帰られるなんか...
石川啄木 「天鵞絨」
...斯ういふ化粧品を新(しん)きに輸入しましたと態々(わざ/\)買つて来る...
内田魯庵 「犬物語」
...犯人でもないものが態々指を切断して...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...態々(わざわざ)取出して...
江戸川乱歩 「押絵と旅する男」
...態々夏子を殺しにやって来る筈はないからだ...
江戸川乱歩 「恐怖王」
...態々石畳を破って這入る訳はないから...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...」と態々(わざ/\)使(つかひ)を出して催促する...
薄田泣菫 「茶話」
...態々(わざ/\)探偵までつけて二人の行動(しうち)を気をつけてゐたが...
薄田泣菫 「茶話」
...態々(わざ/\)立つて障子を開(あ)けて見せて呉れたさうだ...
薄田泣菫 「茶話」
...其後お常が買物に出た足を態々遠りして其扇屋の前を通つて内を覗いて見ると...
高濱虚子 「俳諧師」
...昨日態々十二錢返しに行つたんですつて...
高濱虚子 「俳諧師」
...沢田君も我輩が態々神戸まで出かけて来たと聞いて...
中里介山 「生前身後の事」
...先頃(さきごろ)のよりも濃(こ)くして貼(は)つたからもう此(こ)れで遠(とほ)い道程(みちのり)を態々(わざ/\)來(こ)なくても此(こ)れを時々(とき/″\)貼(は)つてやれば自然(しぜん)に乾(かわ)いて畢(しま)ふだらうと...
長塚節 「土」
...先生と二人で態々迎へに來られたのであるが...
濱田耕作 「埃及雜記」
...中には是(こ)れは極(ご)く軽い烟草だと云て態々(わざわざ)買(かっ)て来て呉れる者もあると云うような騒ぎは...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...態々歪んだ形に作らせたことが分つた...
柳宗悦 「赤絵鉢」
...その押絵を見るために態々(わざわざ)遠方から見えた御親戚や...
夢野久作 「押絵の奇蹟」
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