...併しそれは風葉君が態々私を訪問してくれたのでなく...
生田葵山 「永井荷風といふ男」
...態々(わざわざ)人から借りて呉れてやつて訛(だま)されるより...
石川啄木 「葉書」
...態々後しにして夜に訪ねたとの事であつた...
石川啄木 「天鵞絨」
...態々(わざわざ)こんなところまで追っかけてくる程だから...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...犯人でもないものが態々指を切断して...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...こちらからも態々(わざわざ)一人の刑事が急行した...
江戸川乱歩 「一寸法師」
...態々真犯人を見出す面倒のないことだった...
江戸川乱歩 「恐ろしき錯誤」
...態々石畳を破って這入る訳はないから...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...態々(わざ/\)立つて障子を開(あ)けて見せて呉れたさうだ...
薄田泣菫 「茶話」
...翌(あく)る朝殿様から態々(わざ/\)お召しがあつた...
薄田泣菫 「茶話」
...それぢや君の猟は態々(わざ/\)不機嫌を買ひに出掛けるやうなものなんだね...
薄田泣菫 「茶話」
...その掌(て)は女の涙を拭いてやるために態々(わざ/\)拵へたやうに繊細(きやしや)に出来てゐた...
薄田泣菫 「茶話」
...「それだけの御用に態々お出で下すつて恐れ入ります...
薄田泣菫 「茶話」
...けれど態々(わざ/″\)家(いへ)に入つて聞いて呉(く)れたので漸(やうや)く解(わか)つた...
田山花袋 「父の墓」
...また納棺最後まで態々(わざわざ)見届けに行った覚えがある...
中里介山 「百姓弥之助の話」
...先生と二人で態々迎へに來られたのであるが...
濱田耕作 「埃及雜記」
...……又は態々(わざわざ)茶菓子を持たして寄越して...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...戦地で態々(わざわざ)写真まで撮(うつ)して送ってやったじゃないか...
オン・ワタナベ(渡辺温) 「兵士と女優」
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