...慈眼の波ただよい...
太宰治 「もの思う葦」
...きわまりない慈愛をもったキリストは...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...極(きは)めて小(ちひ)さい慈姑(くわゐ)のやうなゑぐの根(ね)をとつた...
長塚節 「土」
...御慈悲を願ってやらないものでもない...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...近所の久慈という家にはいった空巣が...
久生十蘭 「あなたも私も」
...隙間もない慈(いつく)しみの介抱(かいほう)を受けながら...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...かえって相手に慈悲を加えてやるような気がされますので――でも...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...こんど遠野で慈善音楽会をするのだと言った...
水野葉舟 「遠野へ」
...信は捨つべからず、民(たみ)信なくんば立たず、と言い、恵心僧都は、大和の神巫(みこ)に、慈悲と正直と、止むを得ずんばいずれを棄つべきと問いしに、万止むを得ずんば慈悲を捨てよ、おのれ一人慈悲ならずとも、他に慈悲を行なう力ある人よくこれをなさん、正直を捨つる時は何ごとも成らず、と託宣ありしという...
南方熊楠 「神社合祀に関する意見」
...何ものをも彼の慈悲で迎え取ってしまうのである...
柳宗悦 「民藝四十年」
...久慈(くじ)から南...
柳田国男 「雪国の春」
...久慈だけは一人わき眼もふらず先に立って歩いていった...
横光利一 「旅愁」
...」このように久慈はひとり呟きながら...
横光利一 「旅愁」
...しまったと久慈が思った瞬間...
横光利一 「旅愁」
...大きな音の割りに痛さを身に感じない具合は急に久慈を大胆にさせた...
横光利一 「旅愁」
...左慈は、直ちに、「されば、季節は冬、百味の珍饌(ちんせん)あるも、一花の薫色(くんしょく)もないのは、淋しくありませんか...
吉川英治 「三国志」
...お慈悲と思うて」手を合せる一図(いちず)さで...
吉川英治 「私本太平記」
...府内の慈善病院などは一つの名物となっていたが...
和辻哲郎 「鎖国」
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