...彼等は非常に慇懃(いんぎん)で丁寧であったが...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...そんな大金を甘んじて綿井氏に提供するでしょう……」「では矢張り秀岡氏殺害犯人は……」――丁度そこへ署員が慇懃に現われた...
大庭武年 「旅客機事件」
...――すみません」細い胸を縮めてお辞儀をするその恰好は人のいい感じの慇懃(いんぎん)さを通り越していかにも卑屈な哀しいものだったが...
高見順 「如何なる星の下に」
...アカイア軍を*イーリオス郷(さと)に導き率ゐたる其カルハース慇懃の思をこめて衆に曰ふ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...すべての者が――偉大な者も愚かな者も――一種感傷的な慇懃(いんぎん)さで自分の魂を披瀝(ひれき)していた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...忰(せがれ)の図案を慇懃(いんぎん)に眺(なが)めている...
夏目漱石 「虞美人草」
...「御早う」と慇懃(いんぎん)に礼をした...
夏目漱石 「門」
...なかなか慇懃(いんぎん)なところがあります...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...町人風の慇懃(いんぎん)さです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...ジョージ卿が慇懃(いんぎん)に言った...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...態度が例になく慇懃(いんぎん)であった...
森鴎外 「渋江抽斎」
...幾度も慇懃(いんぎん)に頭を下げた彼女の俤(おもかげ)は...
山本周五郎 「青べか日記」
...慇懃(いんぎん)に師礼を執(と)ってたずねた...
吉川英治 「上杉謙信」
...と虫を殺しているような顔で伝内と首をそろえて式台まで慇懃(いんぎん)に出迎えました...
吉川英治 「江戸三国志」
...慇懃(いんぎん)...
吉川英治 「新書太閤記」
...慇懃(いんぎん)な態度ではあった...
吉川英治 「新・水滸伝」
...最大な慇懃(いんぎん)さをもって...
吉川英治 「※[#「さんずい+鼾のへん」、第4水準2-79-37]かみ浪人」
...兵庫は慇懃(いんぎん)に...
吉川英治 「夕顔の門」
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