...非常に愧(は)じ入った様子に...
伊藤左千夫 「野菊の墓」
...甚だ慚愧(ざんき)に堪えない(ノウノウ)...
大隈重信 「〔憲政本党〕総理退任の辞」
...慚愧(ざんき)の冷汗やら...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...いっこう慚愧の色もなく...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...さすがに自分ひとりを愧ぢ顔を赤くして手をあげずにゐる私をじろじろとしりめにかける...
中勘助 「銀の匙」
...通人(つうじん)を以て自任(じにん)する松風庵蘿月宗匠(しょうふうあんらげつそうしょう)の名に愧(はじ)ると思った...
永井荷風 「すみだ川」
...法廷に引出されて涜職(とくしょく)の罪を宣告せられながら胸中には別に深く愧(はじ)る心も起らなかった...
永井荷風 「つゆのあとさき」
...愧赧(きたん)の念をも忘れる程に懐かしい...
中島敦 「山月記」
...成功したならば決して生じなかったに違(ちが)いない道義的慚愧(ざんき)の念が...
中島敦 「名人伝」
...彼は慚愧(ざんき)の眼をもって当時の自分を回顧した...
夏目漱石 「道草」
...得体も知れぬ慚愧の情に込上げられました...
牧野信一 「早春のひところ」
...矢代はそれを愧じてもいたがまた幸いとも思った...
横光利一 「旅愁」
...われは愧(は)づ...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...慚愧(ざんき)と苦悶を...
吉川英治 「大岡越前」
...慚愧(ざんき)にたえません...
吉川英治 「三国志」
...あとではいたく慚愧(ざんき)したとやら...
吉川英治 「私本太平記」
...不覚な罠(わな)に」慚愧(ざんき)にたえぬもののように...
吉川英治 「新・水滸伝」
...その男は慚愧(ざんき)して...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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