...然ルガ故ニ汝等ハ此ノ状ヲ見ミ次第死ヲ覚梧シテ生前ノ広言ヲ愧ズル事勿レ...
伊藤野枝 「編輯室より(一九一三年六月号)」
...崑は心に愧じるとともに腹も立って自分で押えることができなかった...
田中貢太郎 「青蛙神」
...変に甘ったるい慚愧の念などのためではない...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...日頃(ひごろ)は閑卻(かんきゃく)している慚愧(ざんき)と絶望の念(ねん)が動き初めるにつれて...
永井荷風 「ひかげの花」
...此だけは佐治君に愧ぢない積である...
長塚節 「教師」
...ただ「成否は天に在り」という言葉を俯仰愧じることなくいい得る者は幸いである...
中谷宇吉郎 「英国日食班の印象」
...屋漏(おくろう)に愧(は)じずということ許(ばか)り心掛(こころがけ)たものと思われるから...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...愧(はず)る気色(けしき)もなく平気な顔をして居るのみならず...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...即ち俯仰天地に愧(は)じざる「正直(しょうじき)」が形づくられたのだ...
二葉亭四迷 「予が半生の懺悔」
...――それにしても相手が碧い眼の金髪の見あげれば見あげるほど愧麗(きれい)な人形と化して止め度もなく...
牧野信一 「タンタレスの春」
...愧じて深山に隠れ数年帰らず...
南方熊楠 「十二支考」
...瓢兮(や)瓢兮吾れ汝を愛す汝能(よ)く酒を愛して天に愧(は)ぢず消息盈虚(えいきょ)時と与(とも)に移る酒ある時跪座(きざ)し酒なき時顛(ころ)ぶ汝の跪座する時吾れ未だ酔はず汝まさに顛ばんとする時吾れ眠らんと欲す 一酔一眠吾が事足る世上の窮通何処(いづく)の辺「世上の窮通何処の辺」そっと口のなかで返唱したかれは...
山本周五郎 「新潮記」
...慚愧(ざんき)した...
吉川英治 「三国志」
...当人も諸人も慚愧(ざんき)して嘆くので心ならずもゆるしておいた...
吉川英治 「三国志」
...劉曄(りゅうよう)は慙愧(ざんき)して...
吉川英治 「三国志」
...不器用を愧(は)じ...
吉川英治 「新書太閤記」
...慚愧(ざんき)に堪えぬように俯向いて実兄(あに)の前にひざまずいた...
吉川英治 「柳生月影抄」
...慚愧(ざんき)にたえない姿をして...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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