...彼はその小説に感興して一気に読み終えた...
...彼女との会話がとても面白く、感興を持って聞いていた...
...その映画は観客全員が感興した...
...彼の話を聞いていると、どんどん感興が沸いてきた...
...彼女は自然の美しさに感興して、毎日散歩している...
...常に彼の中に磅(ばうはく)する芸術的感興に遭遇すると...
芥川龍之介 「戯作三昧」
...併し会心の書を読んで感興を覚えるのは此時である...
市島春城 「読書八境」
...またはゆくりなく湧き來る感興を味はふほど私にとつての慰藉はない...
近松秋江 「伊賀、伊勢路」
...綺麗は綺麗だがそこに何らの感興も起らなければ何らの刺戟も受けない...
寺田寅彦 「津田青楓君の画と南画の芸術的価値」
...感興は湧かなかった...
豊島与志雄 「山吹の花」
...『釣り女』の踊に少しばかり感興を覚えただけだ...
豊島与志雄 「慾」
...吾妻橋(あずまばし)両国橋(りょうごくばし)等の眺望は今日の処あまりに不整頓にして永代橋におけるが如く感興を一所に集注する事が出来ない...
永井荷風 「日和下駄」
...路地の光景が常に私をして斯くの如く興味を催さしむるは西洋銅版画に見るが如き或はわが浮世絵に味(あぢは)ふが如き平民的画趣とも云ふべき一種の芸術的感興に基(もとづ)くものである...
永井荷風 「路地」
...進んで行くうちに漸く感興を催して来て遂に高田実の荒尾譲介にぶっつかってしまったのだ...
中里介山 「生前身後の事」
...見物心理として感興を湧かされるのではありません...
中里介山 「大菩薩峠」
...ために大なる感興を引く事が多いのであります...
夏目漱石 「文芸の哲学的基礎」
...けれども継子にとっていつまでも続く事のできるらしいこの無意味な遊技的感興は...
夏目漱石 「明暗」
...日本人に深い感興をわかせるものがある...
蜷川新 「天皇」
...ある新しい感興と混乱...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...この小さい本をめぐって私の感興はいろいろに動かされた...
宮本百合子 「科学の常識のため」
...おのずからダーウィンの「種の起源」(岩波文庫)と「人及び動物の表情について」(同上)という同じ科学者の感興つきない研究へひきつけられる...
宮本百合子 「科学の常識のため」
...どんなに感興の湧(わ)き立った時も...
森鴎外 「百物語」
...何の感興(かんきょう)も共にすることはなかった...
吉川英治 「人間山水図巻」
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