...Yに対する沼南の情誼に感奮した最初の推服を次第に減じたが...
内田魯庵 「三十年前の島田沼南」
...その惨憺たるありさまに感奮して「田中正造を山師だと思いこんでいたのは自分の誤であった」と述懐するとともに...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...その者一代のうちは主の恩に感奮しさらに忠勤をはげむといふ事にもなるでせうが...
太宰治 「右大臣実朝」
...映画界の幹部たちはひとしく感奮し...
太宰治 「芸術ぎらい」
...感奮一番せざるを得ない...
太宰治 「花火」
...あなたのお手紙の長さに感奮し...
太宰治 「返事」
...しかし同じく生れて詩人となるやその滅びたる芸術を回顧する美的感奮の真情に至っては...
永井荷風 「霊廟」
...一金額の乏しきを憂うる而已(のみ)との言に儂(のう)は大いに感奮する所あり...
福田英子 「妾の半生涯」
...刺客はもう感奮して声を立てて泣いたんだ...
松永延造 「職工と微笑」
...或る日或る時にひょんな事から感奮して見た映画の手ほどきが...
室生犀星 「蜜のあわれ」
...其感奮の情が他をして筆を把つて数日間の記を作らしめたのである...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...自然詩人、宮廷詩人、騎士詩人、温柔詩人、感奮詩人あり...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...また水戸志士の熱烈不羈(ふき)な能動性に感奮した...
山本周五郎 「新潮記」
...地方民は新しい感奮を抱くにちがひない...
吉川英治 「折々の記」
...桜川三孝氏も一世一代のような感奮をおぼえたことにちがいあるまい...
吉川英治 「紅梅の客」
...老人は一代の晴れに感奮してでもいるようなかたい表情であった...
吉川英治 「私本太平記」
...とたんに何かいいしれない感奮に血を熱くした...
吉川英治 「私本太平記」
...何の感奮もなかった...
吉川英治 「宮本武蔵」
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