...二マイル行った所にある美しい滝に感嘆することが出来ぬ程度に疲労困憊(こんぱい)してもいなかった...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...世間が『書生気質』や『妹と背鏡』や『小説神髄』を感嘆する幼稚さを呆(あき)れると同時に...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...ルパンを生み」運転手姿の明智が感嘆する様に呟いた...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...簡潔な言葉の中に無限の人情の世界を現出させ少しもあせらずに單調に落着いて然し不思議な波瀾を生んでゆく數奇な運命を卷き起す筆の魔力には感嘆する日本人の書いたものはこんなものに比べると實に貧しい...
千家元麿 「自分は見た」
...又考えてみるとよくも出来ているものだと感嘆する...
高村光太郎 「顔」
...と言って膝(ひざ)を打って感嘆する人も昔はあったが...
太宰治 「不審庵」
...光りと蔭との使い分けに巧妙であるかに感嘆する...
谷崎潤一郎 「陰翳礼讃」
...何物よりも特に吾人(ごじん)の感嘆するところのものは...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...随分早いのね」と露子は大(おおい)に感嘆する...
夏目漱石 「琴のそら音」
...この頃は胃病の薬だとか云って大根卸(だいこおろ)しを無暗(むやみ)に甞めますので……」「驚ろいたな」と迷亭は感嘆する...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...コン吉とタヌは声をそろえて感嘆すると...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...動物の「本能」には感嘆する...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...実に巧妙極まる物が発明されるなどと感嘆する...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...筆蹟ばかりをそんな風に感嘆するのである...
牧野信一 「昔の歌留多」
...世間は景気が好いのですねえとさも感嘆するやうに云つたりした...
正岡容 「下町歳事記」
...「すばらしいなあ!」と感嘆するのは安全である...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...私達が感嘆する部類の工藝を...
柳宗悦 「日本民藝館について」
...これにこそは」と感嘆するのである...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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