...私は本当に他の愚劣な教育家と云ふやうな人達とおなじに先生を看てゐましたら生意気にこんなことは申ません...
伊藤野枝 「S先生に」
...幾度私はお互いの愚劣な嫉妬のために...
伊藤野枝 「転機」
...ひどく愚劣な犯罪を平気で行つてゐる...
太宰治 「お伽草紙」
...いかに愚劣な作品と雖(いえど)も...
太宰治 「乞食学生」
...愚劣なやつらを見たり...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「ワーニャ伯父さん」
...之と他の諸理論――卓越した又は愚劣な――との連帯に注意することが望ましい...
戸坂潤 「イデオロギーの論理学」
...愚劣な低俗な奴だと思ったのである...
豊島与志雄 「オランウータン」
...翰林院(アカデミー)式の旧慣を墨守してる愚劣な作家らがローマという名をもち出すのを...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...その愚劣なるに眉を顰(ひそ)めたこともあった...
永井荷風 「※[#「さんずい+(壥−土へん−厂)」、第3水準1-87-25]東綺譚」
...無用にして愚劣なる生活を貪(むさぼ)りたいために...
中里介山 「大菩薩峠」
...それよやさしき妹(いも)なるよ!最初の聖体拝受それあもう愚劣なものだ...
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー Jean Nicolas Arthur Rimbaud 中原中也訳 「ランボオ詩集」
...出版屋は愚劣な流行作家のものを出版するのに忙しいという口実で...
野村胡堂 「楽聖物語」
...できるだけの愚劣な馬鹿馬鹿しさとで...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...愚劣なことが出来たのか...
北條民雄 「道化芝居」
...僕があんな愚劣な行為をして...
北條民雄 「道化芝居」
...こんな愚劣な生活を今後何年も何年も続けて行かなければならない...
北條民雄 「道化芝居」
...もし悪く生れついた愚かな子供をのこすか愚劣な書物をのこすか...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...たとえばある一人に目隠(めかく)しをして盃(さかずき)を持たせ、こゝらか まだまだ こゝらか そこそこなどと、飲み足りなそうな人に盃をさす戯(たわむ)れは、愚劣なものだが、まだまるっきり廃(すた)れてもいない...
柳田国男 「こども風土記」
便利!手書き漢字入力検索